夏!!
といえば海!!

今年は新型コロナウイルスが海水浴にまで影響していますが、電車から見るだけならいくらでも楽しめます。
そんな中わたしが注目したのはJR伊東線

東京駅から特急「踊り子」や「サフィール踊り子」が伊豆急下田駅に向かう通り道ですが、普通電車に着目するとそれまた面白い路線なんですよ。

さぁ、その普通電車を駆使して伊東線に乗ってみましょう!



6駅17kmを行く

まずは熱海駅までやってきました。
なんと駅前に足湯がありました。
駅前は観光客でにぎわっており、だんだんと活気が戻りつつある様子。

ここはJR東日本JR東海の境界にあたる駅になっていますが、今からのる伊東線はJR東日本の路線で、熱海~伊東間16,9kmを結んでいます。
熱海駅と伊東駅を含めて駅数は6駅ですが、6駅で約17kmなので駅間距離はそこそこ長いと思っていいでしょう。

さて、1番線に伊豆急下田行きの普通電車が入線してきました。

はぁ!??!
東急じゃん!!!

日中はマジで私鉄っぽい

とまぁわざとらしく驚いて見せましたが、伊東線はこれが日常茶飯事
日中の普通電車はほぼ全て伊豆急行線に直通しており、熱海から伊豆急下田駅まで、2社をまたいで1本の電車が走ります。
なお朝夕は伊東始発の東京方面行きもありますよ。その場合はJRの車両が使用されます。

そして今来た伊豆急行8000系は、元々東急東横線で走っていた車両。
ここでは3両編成の2本連結が主になっていて、熱海から伊豆高原駅までは6両で運転、伊豆高原駅から先は3両編成のワンマン運転が行われています。

海側座席はボックスシート

伊豆急行8000系は一部中間車を先頭車に改造の上、車内ではトイレも設置され、海側座席(下田方面に向かって左側)はボックスシートに換装されました。

これの座り心地はかなり良いです!
お尻が少し沈み込むタイプの座席なので、深く腰掛ければゆったりくつろげます。

窓には「晴れたら伊豆諸島が見えるよ」というステッカーも。

しかし元々通勤電車なため、乗降ドア側の座席は若干眺望に劣る気がしました…。
狙うなら中央の座席ですね。

また、山側(下田方面に向かって右側)の座席はロングシートのままです。

元通勤電車でありながら観光路線向けの改造が行われていて、ぞんぶんに楽しめそうです。
特急「踊り子」を待ち合わせた後、発車です!



トンネルを抜け伊豆半島へ進む

さて、伊東線は熱海駅を発車してポイントを通過後、すぐにトンネルに入ります。
そのトンネルを抜けた先が来宮駅です。

その名の通り来宮神社の最寄り駅!
駅から歩いて約7分、ガード下をくぐってご参拝ください。
今回は神社には寄らずに先に進みます。

ここから先は単線になり、大きく左カーブしながら再びトンネルへ。

次の伊豆多賀駅まではトンネル区間が中心。
東急時代に匹敵する轟音を唸らせながら爆走します。

その爆音っぷりは、電車の中で他の人の話し声が聞こえなくなるほど。
東急田園都市線で古い車両(8500系)に乗っていて、「トンネルに入ると話し声が全く聞こえない」という話があるじゃないですか。
同じことが伊豆でも起こります(笑)

高地からの遠景は美しい

トンネルを抜けてだんだん車窓が開けてきた…と思ったらまた山の中に入り、伊豆多賀駅に到着です。
ここは山間にあるかわりに標高が高く、遠方に長浜海浜公園や、海岸沿いの市街地を臨むことができます。

これが美しい!!

また、駅から「さくらの名所散策路」が山の上に続いており、そこから見る景色も最高ですよ。
ただし舗装はしてあるけど急な坂道になっているので、暑い日は熱中症に注意!

伊豆多賀駅すぐ先のトンネルを出た先の陸橋を越えた後、大きくカーブして海岸線に接近します。

この陸橋で写真を撮っていたところ、特急「踊り子」の185系とE257系も見ることができました。
爽やかな風景の中を爽やかな外観の特急電車が行き交います。

しばらく海と並行して走るも、すぐの右カーブで再び海岸線から離れ、網代駅に到着です。

長いトンネルを越えて宇佐美駅へ

網代駅の次、宇佐美駅まではほぼトンネル区間。
またまた8000系の界磁チョッパの爆音を味わいましょう。

トンネルを出てゆるい左カーブを抜けると宇佐美駅に到着します。
ピントの合う部分が違うけどこんな感じ↓

山と海に挟まれた絶景を行く

宇佐美駅を発車すると、いよいよ次が伊東駅
線路は左右にカーブが続き、海岸線に再び接近します。
沿線にはヤシの木が何本も植えられており、もうすっかり南国ムード!

下田方面に向かって右手には緑色に色づいた山が接近!
国道135号線と並走して海と山に挟まれた沿線を行く、個人的に伊東線で一番好きな区間です。

途中でカラフルな建物が特徴的な「道の駅伊東マリンタウン」が見えたら次第に伊東市街地に入っていき、海と別れたところで伊東駅に到着です!

JR線としては伊東駅で終わりですが、この先は伊豆急行線へと続き、最終的には伊豆急下田まで歩みを進めることができます。
伊東を目的地にするも良し、先に進んで伊豆急行を満喫するも良し!
オーシャンビューを楽しむ旅にピッタリの路線ではないでしょうか。

青春18きっぷで私鉄車両に乗る!?

ここまで、しつこいと言われそうなほどに「伊東線はJR線」と繰り返してきましたよね?
JR線ということは、長期休暇時期に発売される「青春18きっぷ」が使えます!

JR車両が来ない時間帯に伊東線に乗ると、「青春18きっぷ」で私鉄の車両に乗車できるという不思議な体験をすることもできちゃいます。

ただし、「青春18きっぷ」の効力はJR線内だけです。
熱海~伊東間から電車に乗っていて、伊東以南に行ってしまうと、伊東駅から伊豆急行線内の運賃が別途必要になるので、乗り越しにはくれぐれもご注意ください。

別途、「青春18きっぷ」についての記事も出しましたので、よろしければそちらもぜひご覧ください。



さいごに

今回は日中の普通電車がまさかの元東急、JR伊東線で夏の乗り鉄を満喫してきました。

普通電車は伊豆急行(私鉄)の車両が中心です。
が、何度もすみません、まぎれもなく伊東線はJR線です。

JRの路線で私鉄の普通電車に乗る、摩訶不思議体験がここにはあります。
その上で沿線のほぼ全線で満喫できるオーシャンビュー、なかなか楽しい時間でした。

今回はここまで!
ありがとうございました!