Nゲージを楽しむ中で、鉄道コレクションの付属パーツの取り付け方法は以前に当ブログで実演しましたが、
まだ肝心のお話をしておりませんでした。

そう、鉄コレを走らせたい!!!

基本はディスプレイモデルの鉄道コレクションも、専用の動力ユニットを使えばNゲージ鉄道模型の仲間になります!
今回は鉄道コレクション第8弾より「叡山電鉄デオ300形」という車両を例に、鉄道コレクションに動力ユニットを取り付ける方法を紹介します。

【2021/7/3追記】新シリーズ「ノスタルジック鉄道コレクション」の動力化の方法も別途記事にしました



本日の素材車両「デオ300形」について

今回の実演車両は、叡山電車で活躍したデオ300形です!
中古で恐縮ですが通販で見つかり、買っておきました。
またすでにパンタグラフはグリーンマックスの(あえて)PT43Nに換装済みです。

簡単にご紹介しますと、実車は既に廃車になってますが、京阪電車との乗り入れも考慮に入れた上で1959年に登場しました。
車体は約16m長と、一般的な通勤電車に比べて小型ですが、これでも叡山電車史上最長だったらしいですよ。

わたしは自分の勝手でPT43Nパンタグラフを装備させてますが、正規のものだとPT42Nが適合するかと思います。

車体を外して床下機器を移植

さて、作業をはじめましょうか!
まずは、車体と元々の床板を外すところから。

以前アンテナパーツを取り付けた時と同じように、車体裏面のツメを床下から外し、分離させます。
無理に車体を拡げず、ゆっくり丁寧に扱いましょう。

動力ユニットに床下機器を移し替え

そしたら、ここで動力ユニットの登場!
今回使用するのは「鉄道コレクション動力ユニット TM-10R 16m級A」です。

中身は左上から、動力ユニット本体、カプラー、床下スペーサー、そして一番右の台車枠です。

まずは、元々の床下から床下機器を取り外し、動力ユニット側に移植します。

さっき車体を外した床板、よく見るとグレーの何かが差さってますよね?
この面からつまようじやピンセットで押してやって、床下機器を外します。

外した機器は、動力ユニットの取り付け穴に差し込みましょう。

これでOK!
取り付けてみて「ゆるいなぁ」って思った場合は、少量のゴム系接着剤で補強してやるとしっかり固定できますよ!

床下スペーサーの取り付け・加工

次に、床下スペーサーを取り付けましょう。
これは車体と動力ユニットの隙間を埋め、なおかつ連結器(カプラー)の取り付けを可能にしてくれるパーツです。
基本的にはS・M・Lの3種類が入ってます。

ところがどっこい、デオ300形ではどのスペーサーが適切なのか箱に書いてありませんでした。

スペーサーはMで

SとMで試したところ、スペーサーMがピッタリ合ったので、これを取り付け穴にしっかり差し込みます。

なお、床下スペーサーはだいたいがガッチリ嵌るので、万が一取り外す場合、差し込み部分がポッキリ折れることもあります。

高さが合わない時は

後でわかったのですが、この車両、スペーサーを取り付けてそれで終わりにすると車体が微妙に高くなってしまっていました。

その原因が下の写真です。
車体前面の貫通扉が一段奥まり、スペーサーと干渉していたのです。
元々の床板にはそれを防ぐ切り欠きがありました。

なので、動力ユニットでもこれを再現します。
スペーサーの取り付け穴の外側を沿うように、スペーサーを切り欠きます。

見づらいですが、後述のダミーカプラーの内側が見えればOK!
これで車体が高くならずきちんとはまります!

最後までやってみて何か違和感を感じた時は、スペーサーと貫通扉の干渉をひとつ疑ってみても良いでしょう。

台車枠を動力台車に取り付け

続きまして、台車枠をはめ込む工程を行いましょう。
鉄コレの動力ユニットには必ず台車枠が付属しており、それを台車の穴に取り付けてNゲージ化させます。
最近では鉄道コレクションの車両に専用の台車枠が付属していることも多いです。

デオ300形の場合、元々のこの台車に当てはまるものが…。

・・・ない!!!

本来この車両に適合する台車枠は「KU45」という台車です。
実は商品リニューアル前の動力には付属してましたが、リニューアル時に同梱する台車枠が替えられてしまい、手に入りません!

そこで、他の車両を動力化した時に余った「TS-804」台車を使います!
実車では京王電鉄旧5000系列に使われていたそうですよ。

実物の京王とえいでんは線路幅(前者:1372mm、後者:1435mm)が違いますが、模型の世界なので多めに見てください。

ニッパーなどでランナーから切り離し、カッターやデザインナイフで小さな突起(ゲート痕)を切り取ります。

ニッパーだけでは小さな突起を残してしまうことが多いので、この段階で綺麗にすること。
鉄道模型以外でも同じですが、他パーツとのかみ合わせ完成後の見た目にも関わりますからね。

整え終わった4つの台車枠をそれぞれ動力台車に取り付けて、ここはクリア!

これも、取り付けがゆるいと思ったらゴム系接着剤で裏から補強しておきましょう。
走行中に台車枠が勝手に取れる可能性もあるので…。

連結器(カプラー)をはめよう

ここまでできたらあと少し!
動力ユニットの両端にカプラーを取り付けます。
今回は、特に他の車両と連結させることはないので、元々ついていたダミーカプラーを流用します。

ダミーカプラーを慎重に外して移植

まずは元の床下からダミーカプラーを取り外します。
裏からつまようじで慎重にね!

動力ユニットの、取り付けた床下スペーサーの穴に差し込みます。

あとは、車体を動力ユニットにかぶせれば・・・

ハイ!完成!!
これで、動力のなかった鉄道コレクションがれっきとしたNゲージとしてレールを走りますよ!

アーノルドカプラーを取り付ける時は…

連結が必要な車両では「アーノルドカプラー」の取り付けが必要になります。

動力ユニット(動力化しない場合、Nゲージ化パーツセット)に付属のものを使用し、動力台車に、上から下にスライドさせる要領で取り付けましょう。

これで、他の車両と連結して走ることができます!

元々のパーツを丁寧に付け替えよう

今回は、鉄道コレクションに動力を仕込み、Nゲージ化させる方法を紹介しました。
もう一度おさらいしましょう!

  • 動力ユニットに元々の床下の床下機器を移植
  • 床下スペーサーを取り付け
  • 動力化台車枠を取り付け
  • 元々の床下からダミーカプラーを移植(他車と連結させる場合はアーノルドカプラーを用意)

順番は変わっても大丈夫ですが、これらの4ステップを忘れずに!

そして鉄道模型は精密なので、くれぐれも丁寧に扱ってあげてくださいね。

長くなりましたが今回はここまで!
ありがとうございました!