実は私、趣味で「遊戯王オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズ」(遊戯王OCG・KONAMI)をやってます。

「遊戯王OCG」は、2024年2月で25周年。
世に出たカードは10,000種類を超え、今なお多くの新カードが誕生し、既存カードの再録も行われています。

1ヶ月ほど前、久しぶりにストラクチャーデッキ(構築済みデッキ)を買いました!
好きなテーマなので3箱買っちゃったものの、同じものを3個も買えば当然、空箱が出ます。
そのまま捨てるのは嫌だし、何かに活用したい…。

そこでひらめいた!
ストラクチャーデッキの空箱を、Nゲージの車両ケースに再利用できないかと。
調べてみると、パックの箱でデッキケースを作っている人もいるようなので、近い要領でNゲージの車両ケースも作れるかもしれません。

今回は「遊戯王OCG」ストラクチャーデッキの空箱を、Nゲージの車両ケースに利用できるのか試してみましょう。
なお、個々のカードの解説は割愛しますので、公式データベースや「遊戯王Wiki」などをご参照ください。



OCG・ゲーム・アニメと多方面展開

「遊戯王OCG」に関しては、構築済みデッキや、1パック5枚前後入りのブースターパック、関連グッズ・書籍などが販売されています。
カードショップ、量販店のカードゲームコーナー、書店などを覗いてみてください。

アニメも何代にもわたって放送されていますよね。
現在、オフィシャルカードゲームに準拠したアニメシリーズ『遊戯王VRAINS』で一区切りを迎え、「遊戯王ラッシュデュエル」という新たなコンテンツに基づいたシリーズに交代しています。

そして、集めたカードを使い、40枚~60枚のデッキを組んで他のデュエリストと対戦する。
戦わずとも好きなカードを集めてみる
希少価値の高いカードを大事にコレクションするなど、ひと言にカードゲームないし「遊戯王」といっても付き合い方は人それぞれです。

最近は『遊戯王デュエルリンクス』『遊戯王クロスデュエル』(ともにスマホアプリ)や、『遊戯王マスターデュエル』(アプリ・Switch・PS4・Steamなど)でオンライン対戦も可能になりました。

【2023/9/7更新】『遊戯王クロスデュエル』は2023年9月4日14時をもってサービス終了しました。

また、全国各地域にKONAMI公式サテライトショップがあり、そこでも様々な企画が行われています。
詳しくはKONAMI「遊戯王OCG」公式サイトをご参照ください。

虫と植物の罠デッキ

そして今回、Nゲージの車両ケースとして使いたい空箱がこれ。
2022年12月3日に発売した「遊戯王OCG ストラクチャーデッキ 蟲惑魔の森」!
地属性昆虫族・植物族テーマである「蟲惑魔(こわくま)」のデッキです。

このパッケージには、新エースモンスター「シトリスの蟲惑魔」(パッケージ左)と「アティプスの蟲惑魔」(同右)が出演しています。
情報発表当初、「蟲惑魔ストラク」としてSNSで話題にもなりました。

「蟲惑魔」と名の付くモンスターたちは、いずれも「落とし穴」と名の付く罠カードを自在に操り、徹底的に相手を妨害する戦術を得意とします。
しかも自らは「落とし穴」に引っかかりません。
一部の「蟲惑魔」モンスターは、条件を満たせば罠カード自体にかからなくなります!

どの「蟲惑魔」モンスターカードにも、可愛らしい少女がイラストで描かれています。
しかし、これは罠

イラストに描かれていない部分に昆虫・植物の本体が存在し、甘い誘惑におびき寄せられた獲物を捕食するコンセプトになっているのです。
本体の昆虫・植物は、罠を張って獲物を捕らえる実在の昆虫および食虫植物がモチーフになっています。

このストラクでは、既存の「蟲惑魔」モンスターや、それと相性の良いカードを多数再録。
その上で、このデッキで登場した新規カードにより、「蟲惑魔」デッキが大幅に組みやすくなりました。

「蟲惑魔」はもう、控えめに言って大好きです。
ストラクが出る何年も前からカードを集め続けていました。

しかもこれらのカードがきっかけで、今は実在の食虫植物にも興味を持っています。

デッキにパックも付属

で、久しぶりにストラクチャーデッキを買ったのでちょっとビックリ。
今の遊戯王のストラクって、デッキ本体とは別にパックが付属しているのですね!

今回の付属パックには、パッケージモンスター「シトリスの蟲惑魔」「アティプスの蟲惑魔」を含む、5種類のカードが収録されています。
レアリティは、シトリスのみウルトラレア(イラストが光り、カード名も金色に輝く)他4枚はスーパーレア(イラストが光る)ですが、うち1枚はシークレットレア(イラスト・カード名とも豪華な光り方)です。

私は3パック中2パック開封したところ、「シトリスの蟲惑魔」と「セラの蟲惑魔」がシークレットでした。
1パックは保存しておきます。

こんな感じで、久しぶりのストラクは大いに楽しませていただきました。
そろそろ本題に移りましょう。



箱の中に入れる内箱を作る

お菓子などの空箱をNゲージの車両ケースに再利用する時、収納のためのウレタンを中に仕込んでいます。
しかし、ストラクチャーデッキの箱を見た限り、そのままウレタンを入れるのは難しそう。

そこで適当な厚紙を切り出し内箱を作ることにしました。

ストラクチャーデッキの箱の寸法を測ったところ、幅9cm・奥行き12.5cm・高さ3cmでした。
外箱の各辺から0.2cm(2mm)引いた長さで内箱をけがいていきます。

自宅に余ってたボール紙を、箱の展開型に切り出します。
側面4ヶ所にのりしろが必要なので、それも見越して線を引いていくこと。

けがきに沿って厚紙を切り出しましょう。
上下に2カ所ずつ設けた三角形をのりしろとして扱います。

次は折り曲げる線に切り込みを入れましょう。
引いた線を軸にV字状に溝を掘ると、きれいに側面を折り曲げやすくなります。
ただし、刃が紙を貫通しないように

切り込みを入れたら、のり付けする前に箱型を組み、内箱がストラクの箱に収まるか確認します。
合わなかった場合は現物合わせで調整するか、小さめの寸法で作り直すか、どちらか選ばなければなりません。

それがOKだったなら、のりしろに木工用接着剤を塗り箱型に固定しましょう。
あまり接着剤を厚く盛るとハミ出てしまうので、そうなったら爪楊枝やティッシュなどで拭き取ってください。

乾燥すれば内箱の完成です!

余計な一手間

余計なことなのですが、自宅に余ってた塗料を消費するため、内箱に塗装もしてみました。
グリーンマックスの鉄道スプレー「マルーンA(近鉄マルーン)」を使用しています。

ガチで適当にやってたのでマスキングしておらず、箱の内側に思いっきり吹き込んでます。
完成後はウレタンで隠れるので大目に見てください…。
内箱の塗装はやらなくても大丈夫です。

また、幅の短い側面1面の中央を、凸型になるように切ってみました。
思い付きで、車両ケースを出し入れする引き出しも設けようと思います!

ストラクの空箱に小加工

次は、ストラクの空箱にちょっとした加工をします。

上の開け口の左右についていたフラップを切除
併せて吊り下げ部分の表側を切り出します。

切り出した吊り下げ部分は、内箱の凸部と接着して引き出しにします。

吊り下げ部分の下部(「狂宴への誘いパック同梱!!」以下)を、フック穴と同じ幅で凹型にカット
切り欠きを設ける位置はどこでも良いですが、分かりやすいのでフック穴の位置にしました。

それが以下の通り。
開け口の差し込み部分も、これより若干幅広めで凹型に切り欠いておいてください。

この切り欠きと、先ほど内箱に設けた凸部が噛み合うと、以下のようになります。

下の写真の状態では、フック穴から内箱の凸部が見えちゃうので、気になるならカットしておくと良いでしょう。

そこまでできたら、吊り下げの凹部と内箱の凸部を接着します。

接着するのは凹凸部分だけです!
吊り下げ全体を固定してしまうと、開け口の差し込みが入らなくなるので避けてください。

裏から見ると以下のように留まります!
強度が心配な場合は、接着部分の縁を薄く補強しても良さそうです。

接着剤が換装した後、差し込みが元のように収まれば完了です!

ウレタンも内箱に収まるように

続いてウレタンの裁断をします!
以前お菓子の空箱に仕込んだのと同じウレタンを、ホームセンターでまた買ってきました。
プラバンは今回は使いません。

今回、内箱は幅8.8cm・奥行き12.3cm・高さ2.8cmで作りました。
ウレタンはそれに無理なく入るよう、幅8.6cm・奥行き12.1cmで切り出します。

厚さですが、車両を収納するウレタンを厚さ2.2cm下敷きとなるウレタンを厚さ0.5cmとして切り出しました。

定規で図った長さの位置にペンで印を付け4面すべてに切断線をけがいた上で、定規を当ててカッターで徐々に切り込みを入れましょう。
手作業で切ってるのでどうしてもズレが発生します。
無理なく箱に収まれば良いので、時間はかかっても丁寧に進めてくださいな。

下敷きに関しては、代わりになるウレタンまたはそれに近い素材が見つかれば、そちらも検討してみてください。

収納寸法は車両と相談

ウレタンの収納部と下敷きを切り出せたら、Nゲージの車両を置いて、収納位置と切り出す寸法を考えましょう。

今回は「ノスタルジック鉄道コレクション」2軸貨車を想定しました。
2両は縦、1両は横向きで収納できそうですね。

それをふまえ、各ポケットの寸法を長辺6.5cm・短辺3.1cmで取りました。
縦のポケットはそれぞれ、ウレタンの端2辺から0.7cm(7mm)ずつ離した位置でけがきました。

横のポケットは、上辺をウレタンの端から0.7cm離しつつ、長辺2辺の中央に位置するようにけがいています。

裏面にもけがきをしておくと、詳細にポケットの位置を決めやすくなりますよ。

収納ポケットの位置決めができたら、そのけがきに沿ってカッターを入れてください!
この時、表面と裏面の両方から刃を入れるとズレにくくなります。
面倒に思うかもしれませんが、裏面にもけがきをしたことには意味があるのです。

これでポケットができました!

併せて、切り出した後の端材を薄く切り、スペーサーも作りました。
今回のケースには、ケース全体を覆うビニールシートや緩衝材がないので、ポケットごとに蓋をする方法を採ります。
空きスペースが広いので、スペーサーも必要になると思います。

最後に、ウレタンの切り出しが終わったら内箱に入れてみましょう。
ウレタンを内箱より小さくカットできていれば、ストレスなく収まるはずです。

うん!ピッタリ
遊戯王ストラクの空箱を再利用したNゲージ車両ケース、これにて完成です!!



見た目そのままNゲージの収納に

さぁ、最終的にストラク車両ケースはこんな感じになりました!
元々の箱の装飾を活かしているため、パッと見では加工前と変わりません。

しかし、開け口と吊り下げ部分を箱の引き出しに加工しています。
唯一、外観の違いはここにあります。

箱を開け、この吊り下げを引っ張ると、ウレタンが敷き詰められた箱が出現!

ペンでけがきしてある部分に蓋をしており、この中にNゲージの車両を収納しています。
この蓋を開けると・・・!?

2軸のかわいい車両が3両登場!

「ノスタルジック鉄道コレクション」キワ90タイプ(第1弾)、DB20型(第1弾)、デハ7号(第3弾)を暫定的に収納していますが、KATOTOMIXなどの2軸貨車に交換することもできます。

しかし、今回の寸法では車長の長い車両は入らないので、その場合はポケットを長く作るかわりに2つに減らす必要があります。
収納したい車両に合わせて、ポケットの寸法も適宜調整してください。

思いつきで作った引き出しの要は、内箱の側面を凸型に、外箱の吊り下げと差し込みを凹型にカットしたことです。
その両方が噛み合った部分のみを固定したことにより、開け口の差し込みを機能させたまま鉄道模型を出し入れしやすくしました。

なお、内箱をしまう時に引っかかりやすいので、それには注意してくださいね。

さいごに

今回は、「遊戯王OCG」ストラクチャーデッキ(構築済みデッキ)の空箱を加工し、Nゲージ鉄道模型の車両ケースに再利用すべく工作しました。
厚紙で内箱を作成し、そこにウレタンを仕込むことで私の目論見は無事成功!

一度やり出したらまぁまぁこだわりが生まれたため、結局手間をかけてしまいました。
しかし、出し入れしやすく確実に車両を保護できていれば、作った甲斐は十二分にあります。

モーターがあっても無くても模型は模型
精密なアイテムであることに変わりないのでね。

自作車両ケースの作り方は人によって多岐にわたるので、本稿の車両ケースもあくまでその一例だと思ってください。

また、私のやってるカードゲームは「遊戯王」のみのため、「デュエルマスターズ」「ポケモンカード」などの箱を収納ケースに利用できるかはわかりません。
それらに関しては各自での工夫をお願いします。

今回はここまで!
ありがとうございました!

参考

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KONAMI「遊戯王OCG」公式サイト
遊戯王カードゲーム25周年特設サイト
ストラクチャーデッキ 蟲惑魔の森