先日、鉄道模型のレールのクリーニング方法を記事にいたしました。
車両を走らせる前後や、しばらく遊んでいなかった後には必ず線路を掃除し、快適な走行環境を維持しましょう。

と同時に、線路に触れる車輪にも汚れが付いていきます。
線路をクリーニングするのと同じくらい、鉄道模型の車輪をお手入れすることも重要です。

なので今回は、日常的なレベルでNゲージの車輪を掃除するやり方を実践します。
今回手を加える車両はこれからいろいろ点検していくのですが、その手始めに簡単なことをご紹介できればと。

ではやってみましょう!



在来線時代の東海道特急

今回はちょっと良い機会があったので、思い切って長編成をメンテナンスしていきます。

その車両は、マイクロエースより2003年発売!国鉄151系 特急「こだま」
8両編成の基本セット4両の増結セットに分けて販売され、私は基本セットのみ持っています。
が、中古で全然OKなので増結もほしいところ。

実車は1958(昭和33)年にモハ20系として登場した、在来線の東海道本線東京~大阪間を6時間50分で結んだ特急列車です。
翌年に151系と改称され、12両編成に増結されました。

さらに1960(昭和35)年には、客車列車として運行されていた「つばめ」「はと」も電車化するということで、大阪方先頭車両(1号車)に展望車・パーラーカー「クロ151形」が連結され、東海道新幹線開業前の東海道本線の看板列車として、ビジネス需要にもこたえる特急列車として絶大な人気を博していました。

KATOからも151系は発売されていますが、私が持っているのはマイクロエースのほうです。
これを要らなくなったという親戚から譲り受けた、いただきものです。
さすがに自宅じゃ8両で走るのも無理なので、その時はレンタルレイアウトに持って行くことになるけどね。

受け取ったばかりの時点で大きなキズや汚れはなかったけれども、動力がぜんっぜん動かない
かといって発売も18年前で、メーカーが対応してくれるかもわからない…。

なので自力でメンテナンスすることにしました!

前置きが長くなりましたが、こうした経緯で動力車を整備することになり、それに合わせて車輪やトレーラー車も詳しく見ていくことに。
今回は手始めに、車輪を簡易的に掃除する方法を紹介しようと思います。

綿棒とクリーナーで車輪を拭き拭き

鉄道模型の車輪は、日常的なお手入れとして、大掛かりな分解をせずとも簡単に掃除できます。

普通の綿棒、または先が細い綿棒レールクリーナーを浸み込ませ、車輪の踏面(線路に接する部分)にあてます。
車輪を回しながら踏面を拭きましょう。

汚れが溜まっている場合、黒い汚れが綿棒に付いてくるはずです。
これはレールと車輪の間に時々発生するスパークにより、レール上のホコリや台車から出た油が炭化したものです。
これを放置すると通電不良の原因となるため、動力車であれば走行が不安定になり、その他の車両はライト類のチラつきが増えてしまうでしょう。

1軸に車輪が2輪、台車一つで2軸なので4輪。
その台車を2つ装備しているので、電車1両に車輪が計8輪あります(連接台車を除く)。
数は多いですが、ひとつひとつ丁寧に作業を進め、車輪の汚れを取り除きましょう。

動力車の場合、そのままでは車輪が回らないので、掃除できる面のみ綿棒で拭ければ良いと思います。

津川洋行から、導電性のあるブラシで車輪を磨くアイテム「ホイルクリーナー」が発売されているので、動力車の車輪のメンテナンスにはそれを使うのも手ですよ。
パワーパックから線路に給電した電気がブラシから車輪に伝わり、車輪を回しながら踏面を磨く仕組みです。
磨いた後はもっかいレールクリーナーで濡れ拭きしておきましょう。

また、レールクリーニングと同じように、無水エタノールがあればレールクリーナーの代用で使えるかと思います。
綿棒に浸み込ませて車輪の踏面を拭いてあげてください。

手軽に車輪をクリーニングしたいときは、この作業を1編成分やれば終わりです!

この後はトレーラー車を分解し、床下の台車と、座席と床下の間に仕込まれている集電板に手を加えていきますが、話が長くなるのでいったん区切ります。



さいごに

今回はマイクロエース「国鉄151系 特急『こだま』」を例に、Nゲージの車輪を手軽に掃除する方法を実践しました。

大掛かりな分解はしなくても、車輪だけならレールクリーナーを浸み込ませた綿棒で拭いてあげることで簡単に手入れできます。
動力車の車輪は電気を通さないと回らないので、見えてる部分だけ拭くか、津川洋行のホイルクリーナーを使うか、分解して点検するかのどれかになります。

鉄道模型の線路だけでなく、車輪にも汚れは溜まっていくので、気が向いた時にクリーナーと綿棒を取り出して車輪を拭いてあげてくださいな!
お手入れ大事!!

次の記事では、トレーラー車を分解して集電板と台車集電パーツに手を加えますが、ひとまず今回はここまで。
閲覧ありがとうございました!