以前に東急電鉄より発表されていた、東横線で実施予定の有料着席サービス「Q SEAT」に進展がありました!
2022(令和4)年10月24日より、既存の5050系1編成にロングシート・クロスシート転換車両が2両連結され、それを含めた10両編成の運行が始まりました。
東横線での「Q SEAT」サービスは2023年度以降開始予定とされているので、今回のロング・クロス転換車両は、座席指定サービス開始まではロングシート専用となります。
が、明らかにわかりやすい見た目をしているので、東横線および直通先の各線ですぐに見分けがつきます!
ロング・クロス転換車両を連結した5050系を見てきましたので、今回はその現在の状況に簡潔に触れましょう。
【2023/7/26更新】本日付けの東急電鉄ニュースリリースにて、東横線での「Q SEAT」が8月10日よりサービス開始との発表が出ました!詳細は後ほど
座席指定サービスが東横線にも
東急電鉄は、現在大井町線で行っている有料着席サービス「Q SEAT」を東横線にも2023年度以降に導入することを公表しています。
なお、当該リリースは10月21日付で最新版で再掲されています。
「Q SEAT」サービスは、専用のラッピングを施したロング・クロス転換車両で実施されています。
大井町線に関しては、急行で活躍している6000系・6020系一部編成の3号車が「Q SEAT」車両(ロング・クロス転換車両、以下L/C車両)です。
これらの「Q SEAT」車両の座席は、座席指定を行わない時間はロングシートに、座席指定車両として運用中はクロスシートになっています。
大井町線の「Q SEAT」車両(L/C車両)の外観はオレンジ一色のラッピング。
おそらく誰が見ても目立つ外観ではないでしょうか。
東横線では一部10両編成の4・5号車にL/C車両が連結され、その2両には「Q SEAT」としてのラッピングを行うとのことでした。
その上で、2022年10月24日より、L/C車両を連結した10両編成が運行開始しました。
先述の通り、東横線での「Q SEAT」サービス開始は2023年度以降予定とのことなので、それまではロングシート専用で運転されます。
2023年7月26日に東横線の「Q SEAT」に関して続報が出ました!
4・5号車に真っ赤なラッピング
ということで、東横線と直通先の各線で、「Q SEAT」サービス開始に先駆けてロング・クロス転換車両に乗れるようになりました。
東横線でL/C車両を連結しているのは、5050系4000番台の4112編成(4112-4012)です。
この編成はもともと8両編成の5066編成でしたが、「Q SEAT」車両組み込みにあたって改番されたようです。
4112編成を白楽駅近くで待っていたところ、通過していった同車はFライナー特急の元町・中華街行き、および小手指行きとして走行していました。
小手指行きということは、4112編成はもう埼玉県にも足を伸ばしているようですね。
大井町線のL/C車両がオレンジ一色であるのに対し、こちらは乗降ドアを除き赤一色のラッピングに。
そこに両者共通で「Q SEAT」の名称が丸文字であしらわれています。
車内は大井町線のL/C車両と同じです。
黄緑色の背もたれとダークグレーの座面が特徴で、2席ごとにひじ掛けで区切った座席が6人分並びます。
仕様上、通常のロングシートに比べて座席が一人分少ないです。
床は木目調で、照明が暖色になっているのも通常の内装とは異なる点でしょう。
足元には電源も設置されていますが、ロングシート時は利用できません。
一応、車端部の3席ロングシートのひじ掛けにも電源はありますが。
L/C座席の座り心地は
ある日の夕方、新宿三丁目駅から元町・中華街駅まで4112編成の通勤特急に乗れましたが、ラッシュ時ということもあり菊名駅までは座れませんでした。
たぶん普通のロングシートなら立席の混雑が若干緩和されていたかもしれないですが、仕様上仕方がないですね。
しかし、菊名駅から私もL/C車両の座席に座れました!
座面の掛け心地は通常のロングシートとあまり変わりません(でもこちらのほうが良い)が、背もたれが高い分、通常のロングシートより快適です。
また、東急のL/C車両はヘッドレストの硬軟が絶妙だと個人的に思ってます。
頭を添えられるだけでも十分ですが、目いっぱい寄りかかっても適度なクッション性で頭を支えてくれるのでありがたい!
いつものロングシートよりも掛け心地が良いのか、はたまた仕事した後の疲れか、私の見た範囲で座っていた人の半分くらいは寝ていた様子。
座席指定サービス開始に勝手ながら期待が高まります。
8月10日から東横線でQSEAT
【2023/7/26更新】
2023年7月26日付の東急電鉄ニュースリリースにより、8月10日から東横線でも「Q SEAT」サービスを開始すると発表されました!
平日夜の、最混雑時間帯を避けた19時35分より「Q SEAT」(4・5号車)サービス適用列車を5本運行。
全て渋谷発元町・中華街行きの急行で運転されます。
この5本の列車で「Q SEAT」に乗車するには、事前購入の列車指定券500円(大人・子ども一律)が必要です。
運行当日に急行停車駅の窓口か、会員登録制の専用販売サイト「Qシートチケットレスサービス」で購入しましょう。
「Qシートチケットレスサービス」での決済はクレジットカードのみ。
乗車日より前の日には購入できないとのことです。
「Q SEAT」サービスが適用される東横急行5本は以下の通り。
- 渋谷19時35分発、元町・中華街20時18分着
- 渋谷20時5分発、元町・中華街20時48分着
- 渋谷20時35分発、元町・中華街21時18分着
- 渋谷21時5分発、元町・中華街21時48分着
- 渋谷21時35分発、元町・中華街22時18分着
要するに、19時35分から30分おきに運転するってことですね。
座席指定サービス対象区間は、渋谷から横浜駅まで。
みなとみらい線内では「Q SEAT」車両にフリー乗降可能、つまり横浜~元町・中華街間は指定券を持ってなくてもクロスシートに座れます。
この手の座席指定サービスだったら、JR東の特急「湘南」などのように急行よりも特急で運転したほうが良いのでは?
と思う人が出て来るかもしれません。
正直、私も最初読んだ時は少し意外でした。
あくまでも私の予想です。
「S-TRAIN」が東横線・みなとみらい線では休日のみ運行で、しかも渋谷までの途中停車駅は、みなとみらい駅、横浜駅、自由が丘駅と非常に少ないですよね?
その分東横線の「Q SEAT」は、自社線の沿線住民が地元駅まで座って帰りやすくなるように、各駅停車を追い抜きながらもこまめに停車する急行にこそ座席指定サービスをあてたのではないか、と思っています。
そしてもちろん、座席指定を行わない列車に関しては追加料金不要で乗れます。
その時はたぶんロングシートになってるでしょうけど。
何はともあれいよいよ東横線でも座席指定サービスが始まります。
私も次に渋谷方面から帰る時、タイミングを合わせて乗ってみようと思ってます。
さいごに
今回は、東急東横線で「Q SEAT」サービス開始に先駆けて運転開始したロング・クロス転換車両をざっくり追ってみました。
大井町線の急行に連結されてるL/C車両の快適性はそのまま、ほぼ全体的に赤い外観で非常に分かりやすい見た目をしていました。
今後は東横線にも少しずつ拡大すると思われます。
東横線には現在、西武秩父方面へ直通する「S-TRAIN」が土休日に乗り入れていますが、あちらの東横線内の停車駅は少なめ。
そのため「S-TRAIN」でない、通常の東横特急に座席指定サービスが導入されたあかつきにはどんな変化があることか。
ロングシート時でも(座れれば)かなり快適だったので、続報を待ちたいところです。
今回はここまで!
ありがとうございました!
参考
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東急電鉄公式サイト ニュースリリース
2022年10月21日 【再掲】東横線におけるロング・クロス転換車両の導入について ~一般車両としての運転開始日について~
2023年7月26日 2023年8月10日(木)より、 東横線で有料座席指定サービス「Q SEAT」を開始します