今年1月に発表され、ついに来た!
2020(令和2)年5月29日、鉄道コレクションの「養老鉄道7700系 TQ12編成(緑歌舞伎) 3両セットA」が発売!
あまりに大人気のため、いつもお世話になってる模型店ではあっという間に完売してしまったとのこと。
わたしもこの車両は特に気になっていたので、前面赤帯のTQ03編成と合わせて予約し、受け取ってきました。
今回は鉄コレになった元東急電鉄…、現養老鉄道の7700系を2種類レビューしたいと思います。
この記事では、緑色に塗り替えられたラインを持つTQ12編成を扱います。
もくじ
緑色の帯だけどほぼ東急
それでは箱からチェック!
ほとんどいつもの一般販売品と同じデザインですが、窓からは元東急だと分かるあの車体が…!
入っているのは3両編成の車両、専用の動力化台車枠「TS-832」、そしてアンテナパーツです。
赤帯も緑歌舞伎も同封物は同じです。
養老鉄道7700系は、老朽化した元近鉄車両を置き換えるべく東急電鉄より2018年度に譲渡された車両です。
こちらでの運行にあたってスカート取り付け、シングルアームパンタ化、そして3両編成のみ、一部座席のクロスシート化が行われたのが大きな特徴ですが、このTQ12編成は東急時代の赤い帯から緑色の帯に塗り替えられました。
ではなんで歌舞伎なのか。
一部編成は前面の貫通扉が黒く塗られ、太く塗られた赤帯と合わさった外観が歌舞伎の化粧法「隈取(くまどり)」に似ていることから歌舞伎塗装という愛称がついたそうですよ(Wikipediaより)。
養老鉄道に渡った7700系は赤帯・赤歌舞伎・緑帯・緑歌舞伎の4種類のカラーリングになり、三重県の桑名駅から岐阜県の大垣駅を経由し、同県の揖斐駅まで走っています。
ほとんどの列車は大垣駅で桑名行きと揖斐行きに系統が分かれているようですね。
少し変わった雰囲気の顔
先頭車のモ7712とク7912の外観です。
養老鉄道にやって来てから、東急時代にはなかったスカートが新たに取り付けられました。
こちらはモ7712。
そして緑歌舞伎の名の通り、赤い帯は黄緑と緑の帯に塗り替えられています。
元々の顔のインパクトはそのままですが、帯色の変更とスカート取り付けによって、東急時代には無かった雰囲気が出ていますね。
こちらはク7912。
行き先表示は[大垣]行きが印刷済みです。
進行方向としてはモ7712が先頭になります。
TQ03編成もそうでしたが、鉄コレ化にあたって、養老鉄道では上がりっぱなし(らしい)な前面貫通扉の渡り板は降ろされています。
緑帯は中間車にも巻かれている
中間車のモ7812です。
元々東急時代から中間車にも帯が巻かれていたためか、TQ12編成の中間車にも緑色の帯があしらわれました。
パンタグラフは大垣方先頭車のモ7712と、このモ7812に設置されています。
東急時代はひし形パンタでしたが、シングルアームパンタに換装されました。
ここまで見た感じ、ステンレスの銀色は美しく再現されていながら、緑色の帯の微妙な色調の違いも押さえられていて「いいね!」って感じてます。
そしてそして、歌舞伎塗装の7700系では側面にも行き先表示が追加されており、この鉄コレもバッチリ作り分けられていました。
実はライト周りが微妙に違う
ところでこのTQ12編成、色だけでなくライトの形状もTQ03編成と微妙に違っているみたいです。
こちらが今見ているTQ12編成。
こちらが前面赤帯のTQ03編成。
7700系に改造される前の7000系は前期形と後期形でライトケースが小判型か下すぼまり形状かの違いがあったらしく、養老の7700系になってもその違いが再現されていました。
TQ12編成は下すぼまり形状で、TQ03編成は小判型です。
地味ながらも、なかなか嬉しいポイント!
アンテナは両先頭車に
製品に付属している無線アンテナは、両方の先頭車に取り付けます。
車体を外して裏面を見ると、2本のネジで留まっているのが分かりますね。
両方のネジを外して裏面を押して屋根を外し、乗務員室側にあるアンテナガイドを頼りに1mmドリルで穴を開け、取り付けます。
ゆるいので、ゴム系接着剤があると心強いです。
箱には単純に「屋根を外し…」と書かれていますが、この説明は間違いなので要注意!
ネジを外さずに屋根だけひっぺがそうとするとたぶん破損します。
クロスシートは再現されていない
実車は中間車にクロスシートが設置されていますが…、鉄コレでは中間車もロングシートのままになっています。
そしてここは実車と同じですが、東急時代にコーポレートマークが取り付けられていた部分はグレーで隠されています。
これが何を意味するのか。
製品名こそ養老鉄道7700系が、ユーザーの改造次第では東急電鉄の7700系に戻せてしまうのです!!
といっても、こちらは緑色に塗り替えられた帯をどうするかが課題。
前面赤帯のTQ03編成はほぼそのまんまでしたが、こちらは塗装変更が必要になりますね…。
なおわたしは東急時代には戻しません。
シングルアーム、スカート取り付け、緑色の帯の姿のまま、他の車両と並べてまったり楽しみたいです。
動力はTM-06、パンタはPT71
鉄道コレクションの一つなので、別売の動力ユニットと走行化パーツセットでNゲージに出来ます。
その場合、動力には「TM-06 18M級A」を、トレーラー車には「TT-03」を使用します。
今回、TQ12編成はすぐには動力化せず、後になってから動力化するのでこれの写真はすみません、まだありません。
7700系のNゲージ化についてはTQ03編成の方に詳しく載せてます。
パンタグラフはTOMIXの「PT7169-A」を使用します。
ひし形パンタだった部分をシングルアームに換装する際に使われるタイプですね。
パンタグラフは動力化より先に交換しておきました。
緑の情景と良く合う
まだ動力化はできてないけどレイアウトに置くだけなら今すぐできる!
ってことで、いつものように海岸線イメージのレイアウトを引っ張り出してバシバシ撮ってみました。
赤帯より溶け込んでるかも!?
元々の赤帯や赤歌舞伎の7700系も良い車両ですが、緑帯に変わったことでより緑のある情景に溶け込みやすくなったと思いました。
そのおかげで、実車が走らない海沿いの情景にもうまーく馴染んだようにも思います。
もちろん田園風景なジオラマに置いてあげれば、本物の養老鉄道さながらな情景になるでしょう。
もしくはあえて緑帯のまま街のジオラマに溶け込ませて、東急時代の「IF」を楽しむのもアリかも。
東急時代に戻す人もいるでしょうし、緑帯のまま遊ぶ人もわたしのように少なくないはず。
人それぞれが自分のやり方で楽しめる良い製品だと思いました。
さいごに
今回は鉄道コレクション「養老鉄道7700系 TQ12編成(緑歌舞伎) 3両セットA」のケンヤ目線の感想をお送りしました。
歌舞伎塗装のインパクトを残したまま緑帯に変更され、TQ03編成との細かな違いも見事に作り分けられ、ジオラマ的にも様々な情景に似合いやすくなった7700系。
良いですね!!
18メートル級の3両編成なので、省スペースでNゲージを楽しむ人にも手に取りやすい一品だなと感じました。
しかしながら市場在庫については心配なところ…。
見事お店で見つけることができたら、そのままぜひお迎えしてみてはいかが!?
今回はここまで!
ありがとうございました