昨年「鉄道開業150年記念 秋の乗り放題パス」を使って旅した高山本線のことは、約3カ月たった今も全く薄れることなく覚えています。
もともとの目的は列車の撮影だったので、その撮影地として有名な第一飛騨川橋梁にももちろん足を運びました。

第一飛騨川橋梁の最寄り駅は白川口駅
岐阜県加茂郡白川町に位置する、同町の玄関口のような駅です。
この駅に立ち寄った際、白川産の和紅茶を売店で見つけて即購入!

でね、これがとっても味わい深くて印象に残った一品だったので、ぜひとも感想を載せたいと思いました。
今回は白川口駅で見つけた白川の和紅茶と、白川茶にまつわる小話を紹介します。



町への玄関口と有名撮影地

白川口駅は、1926(大正15)年3月15日に開業した歴史の古い駅。
高山本線が「高山線」として1920(大正9)年11月1日に開通し、高山方面に向けて徐々に延伸していく途中でのことでした。
この駅の開業から2年後に飛騨金山駅まで延伸しますが、それまでは白川口駅が終点でした。

2012(平成24)年3月より白川口駅では、JR東海からの委託業務として白川町が乗車券類の販売を行っています。
駅舎内には地元の売店も併設しており、お茶を中心に、同町の特産品がいろいろ販売されていました。

もともとこの駅に立ち寄ったのは鉄道撮影のためです。
高山方面の線路沿いに国道41号線を歩いて駅から約35分の地点に、高山本線の列車が飛騨川を渡る第一飛騨川橋梁が架けられています。

ここが、有名撮影スポットなのです!

歩いていくには時間がかかりますが、線路と国道が並行している通りに進めば良いので迷う心配がありません。
川沿いに歩道も整備されているので、撮影地まで割と安全に歩けます。

高山本線沿線で列車を撮影しようにも、並行する道路に歩道が無いエリアや、駅からあまりにも離れている撮影地も多いので、正直言ってここはマシなほうだと思いました。

白川の茶葉でつくられた紅茶

ではここからが本題。

白川口駅売店には緑茶の白川茶が多数並んでいたのですが、その中になんと和紅茶がありました!
1点70g入り、価格は540円。
美濃・白川産の茶葉を紅茶に加工した一品です!

販売元は農事組合法人三川茶生産組合で、加工は株式会社菊之園が行っています。

開けてみるとこんな感じ。
茶葉は割と大きめですね。

白川和紅茶の淹れ方は、他の紅茶と変わりありません。

水から沸騰させた熱湯を使い、1杯2.5~3g程度の目安で茶葉を用意。
熱湯を注いで蓋をして、3~4分程度蒸らせば出来上がりです。
面倒でなければ、お茶を煮出す前にティーポットとカップをお湯(捨て湯)で温めておきましょう。

茶葉の量や蒸らし時間にもよりますが、水の色は明るめの琥珀色
そのままでも十分美味しいですが、好みによってミルクレモンを加えるのももちろんOKです。

撮影のため、ガラスのコップにお茶を淹れましたが、ティーカップがあると味も香りも楽しみやすくなると思います。

私個人の感想ですが、外国産茶葉のような渋味が少なめで、優しく柔らかな味わいでした。
お茶を喉に通した後も豊かな香りが残り、その香り高さにほっとします。
寒い時期は特に身体が温まりそうです。

外国産茶葉の風味が好きな場合は少々物足りないかもしれませんが、飲みやすさは十分
たまには和紅茶も悪くないのでは、と思える和紅茶でした。



お茶づくりに適した山岳地帯

白川町は、北部に佐見川、南部に黒川・赤川、そして中部に白川が流れる山間の町です。
4つの川はいずれも飛騨川に合流します。
念のためですが、世界遺産の白川郷とは関係ありません。

JR白川口駅から濃飛バスが、東白川村方面と、道の駅ピアチェーレ・下油井駅方面および黒川方面に発着していますが、本数が上下とも10本もない上に土日祝日とお盆・年末年始に一部運休があります(下油井駅・黒川方面は全部運休)。

白川町観光協会ホームページの解説によると、同町では海抜400~600mという高地に茶園が立地しています。
さらに、湿度日照条件昼夜の温度差お茶栽培に適した環境となっていると言います。
それにより葉がゆっくり成長し、朝に立ち上る川霧が葉の乾燥を防ぐため、高品質のお茶が育つとのこと。
実際、美濃白川茶日本有数の銘柄茶として有名です。

ちなみに、白川口駅の売店にはペットボトルの白川茶も売られており、旅の間にそちらも飲んでみました。
全国流通のペットボトル緑茶にはない甘みがあり、忘れられない味でした。

白川町の隣に位置する東白川村も、同じくお茶の産地。
こちらは東白川産ということでひがし白川茶と呼ばれますが、地理的条件は同じです。

画像:写真AC

もちろん、東白川産の茶葉を使った紅茶も販売されています。
後で調べたところ、通販で購入できるようです。

400年前から栽培は始まっていた

白川町観光協会の解説では、白川茶の起源は定かではないながらも、400年前にはこの地でお茶の栽培が行われていたとのこと。
大沢村・蟠龍寺(ばんりゅうじ)の住職が、山城・宇治から茶の実を持ち帰り、里の人々にすすめたことが始まりだと伝えられているそうです。

深山幽谷、ひいては白川流域の風土がお茶栽培に本当にピッタリだったため、この地にお茶栽培が根付いたのだと思われます。

ちなみに、蟠龍寺は現在の東白川村五加(同村西部)に位置し、お寺は跡地に。
今は石積みの敷地に茶畑が形成されており、その最上段には「白川茶発祥の地」という看板も掲出されています。

このように、古くから育てられてきた白川のお茶は、その味わい深さで定評を得ているようです。
ひがし白川茶に関しては、東白川村ホームページによれば農林大臣賞、天皇杯、日本農業賞を獲得したこともあるとのこと。

そういった茶葉で作られた和紅茶ゆえに、渋味控えめの優しい味わいなのかなと、勝手ながら推察しています。

さいごに

今回は、昨年の高山本線の旅で入手した、白川町産の茶葉で作られた和紅茶をご紹介しました。
高山本線に関してはいろいろ書きましたが、これでいったんピリオドを打ちます。

山に挟まれた高地で育てられた白川産のお茶は、清流澄んだ空気昼夜の温度差に恵まれて育った高品質な一品。
そんな茶葉を加工して作られた和紅茶であるがゆえに、外国産茶葉の紅茶とは異なる個性が表れており、とっても印象的でした。

次は緑茶も飲んでしてみたいし、東白川産の和紅茶も美味しそうですよね!
お茶に関しての私は完全に下手の横好きですが、また何か良いものを見つけたら個人記事にしようと思います。

今回はここまで!
ありがとうございました!

参考

『日本鉄道旅行地図帳 7号 東海』 監修:今尾恵介 新潮社 新潮「旅」ムック 2008年11月

『【図説】日本の鉄道 中部ライン 全線・全駅・全配線 第6巻加賀温泉―富山エリア』 編著:川島令三 講談社 2010年9月

白川町観光協会公式サイト トップページ
東白川村公式サイト トップページ

濃飛バス公式サイト 路線バス

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