大手ホビーメーカー・バンダイが2018年まで展開していたNゲージサイズモデル「Bトレインショーティー」を久々に触っています。
マイブームが再燃してしまって、中古ですがキハ52形のBトレを購入し、首都圏色の車両を組み上げるところまでは前回進めました。
今回はその続き!
ステッカーを貼る作業や、Nゲージ化について取り上げたいと思います。
普通のNゲージに比べると明らかに短いので、慣れない人には違和感があるかもしれませんが、半分になった長さを活かしてテーブルサイズの線路でも走らせることができるんです。
組み立てたBトレをステッカーでさらにカッコよく仕立て、さらにNゲージとしても走れるように手を加えてみましょう!
もくじ
ステッカーでさらなる完成度へ
さて、キハ52形首都圏色の車体は前回組み上がりましたが、車体をさらにカッコよく仕立てませんか!?
本家Nゲージでは、車両固有の番号(以下・車番)は元々印刷されているか、好きな番号のインレタを選んで転写する形式です。
Bトレインの場合は、ステッカーを切って貼ることで好きな車番を選べます。
製品に寄りますが車番もけっこう色々収録されていますので、比較的お手軽な方法で好きな番号を掲出させることができますね。
車番以外にも、優先席ステッカーや行き先表示など、大体の表示はBトレのステッカーに付属しています。
首都圏色のキハ52形はトレインボックス(JR西日本)の事業者限定品なので、大糸線のJR西日本区間に特化したステッカーが収録されていました。
なるべくギリギリでカッターを通す
まず車番から貼っていきます。
大糸線で活躍したキハ52形首都圏色は、キハ52形156号で番号が決まっています。
私としても実車通りでOKなので、「キハ52 156」のステッカーを側面2面に貼りましょっか。
文字の周りの透明な部分4辺に、カッターやデザインナイフで切り込みを入れましょう。
パーツの組み立て時は、「ゲート痕ごと切り出す」「切り出したパーツからゲート痕を取り除く」の二段構えで進めましたが、ステッカーは最初からギリギリを狙って定規を当てます。
大丈夫そうならカッターで切り込みを入れます。
とはいえ誤って文字に切り込みが入ったらアウトなので、0,何ミリかの余白を狙って刃を通すとちょうど良いでしょう。
人によってステッカーの切り出し方は違うかもしれませんが、私の場合、一度4辺に切り込みを入れてしまうと後から微調整ができず、非常にやりづらいです。
なので車番のステッカーは最初っからギリギリで切り出してます。
画像では分かりにくいけどちゃんと4辺の文字ギリギリに切り込みを入れました。
無理に下の台紙まで貫通させず、最小限の力で上の皮一枚だけを切るイメージで。
切り出したステッカーの角をカッターナイフの先端に乗せ(怪我に注意)、刃に付いていない部分から車体に移します。
そのままステッカーが刃から離れたら、爪の腹や閉じたピンセットで押さえつけてしっかり固定させましょう。
説明書を見ながら車番を貼り付け!
次いで戸袋窓には優先席ステッカー、ドア横のサボには側面用ワンマン表示を貼り付けました。
なお、中古品の車両にステッカーを貼る場合、説明書が無いことも多いので本かインターネットで画像を探して参考にすると良いでしょう。
前面表示をリアルに見せる
お次は前面に行き先表示とワンマン表示のステッカーを貼ります。
が、大糸線のキハ52は車内から表示を出していたんですよね。
説明書通り前面外側に貼っても別に構いませんが、私はそんなんじゃ納得できない。
ワンランク上の表現方法(自称)をやります!
いったん前面パーツを外しておき、「ワンマン」と「糸魚川-南小谷」をとりあえず切り出します。
切り出したら、あろうことかそれらを適当な普通紙に貼り付け、紙にのり代用の余白を設けた上でさらに切り出す!
下の画像ではプラ板に貼り付けましたが後で普通紙にやり直してます。
のり代にゴム系接着剤を少量塗り、外側から様子を見つつ、ピンセットで内側に表示類を貼り付け。
固定できたら、外側から見えない内側に少しだけゴム系接着剤を盛って補強します。
するとあら不思議!
実車のように車内から案内表示を見せる表現ができました!
本家Nゲージでは同じことをプラ板でやっても大丈夫そうですが、Bトレの内側にプラ板を貼るのは側面ガラスに干渉してダメでした。
なのでステッカーを普通紙に貼り付け、のり代を設けつつ紙ごと整形して裏から貼り付けることで無事解決。
デフォルメの関係で少しリアリティが薄れてしまうBトレインショーティーをよりリアルに見せるには、私的には必須テクニックですよ!
ヘッドマークはプラ板に貼ろう
最後に前面外側のヘッドマーク。
大糸線開通50周年記念ヘッドマークもステッカーに収録されていました。
標準色・旧気動車色・首都圏色で2種類ずつ用意されていますが、大糸線・越美北線色の個体にこのヘッドマークは使わないので、その分首都圏色の156号を飾ってあげましょう。
ヘッドマークステッカーは車体の外側に貼るものなので、これはプラ板でOK!
ステッカーを薄いプラ板(0,3mm厚を使用)に貼り付け、プラ板ごと切り出します。
フリーハンドで丸型に切り出したので上手くないけど、最低限ができれば良いってことで。
プラ板の裏にゴム系接着剤を塗って所定の位置に貼り付ければ、首都圏色の大糸線、キハ52形156号Bトレインの完成です!!
Nゲージサイズで長さ6cmの小さなキットですが、やり込めば本家Nゲージに劣らない楽しさがあります!
単純なコレクションとしても飾りやすいですし、後述のNゲージ化を実践すれば、省スペースでも様々な車両を走らせることができちゃう。
今は「ますこっとれいん」がBトレの後を継いでいるものの、まだそちらで登場していない車種はかなり多いです。
また、トミーテック「ノスタルジック鉄道コレクション」も省スペースで遊べる車両を豊富に揃えた展開になっているのは、すでに公式サイトや各ショップで見ている通り。
自宅でも遊べるNゲージという観点では、Bトレのポテンシャルもまだまだあるかと思います。
BトレをNゲージにしたい時は
私とて当然、こいつらをNゲージとして走らせることも考えています。
その場合、Nゲージ化対応の床板に交換(セットに付属してます)し、台車をKATOかバンダイの走行用台車に換装しなければなりません。
といってもバンダイのほうは絶版と思われるので、KATO製品を前提に話を進めますね。
KATOから、Bトレインショーティー対応の走行用台車および動力ユニットが3種類発売されています。
通勤電車1(DT33タイプ、国鉄通勤型向け)、急行電車(DT32タイプ、国鉄特急・急行型向け)、通勤電車2(DT61Gタイプ、209系以降の通勤型向け)の中から選びましょう。
私鉄の車両だとだいぶ雰囲気が変わっちゃいますが、国鉄形気動車はそんなに違和感なく馴染むと思います。
キハ52形の場合はDT33タイプの通勤電車1を使います。
トレーラー車の床板に開いている穴に、台車のピンを差せばすんなり嵌まり、これだけでOK!
ただ重量はかなり軽いので、安定させる場合はウェイトを別途用意しましょう。
動力も割とすんなりOK
動力ユニットを仕込む場合もKATOとバンダイの2社から動力ユニットを選びます。
まぁ、例によってKATO製品を前提に取り上げます。
KATOからは「小形車両用動力ユニット」という名称で発売しており、走行用台車と同じく通勤電車1・急行電車・通勤電車2の3種類です。
購入時は両方の台車にアーノルドカプラーが取り付けられていますが、自宅にあったお古を引っ張り出したので左側のみKATOカプラー(自動連結器)に交換しています。
製品パッケージに「Bトレインショーティー対応品」と記載されているだけあって交換方法は非常に簡単。
動力を入れたいBトレ車両から元々の台車と床板を取り外し、Bトレ動力を組み込むだけ。
動力ユニットの床板に黒い爪があるので、車体側の爪受けに4ヶ所とも噛み合わせましょう。
ただし車種によってはガラスが動力ユニットに干渉することがあるので、現物合わせで邪魔な部分を切ったり削ったりする調整が必要です。
カッター・ニッパー・ヤスリは常備しときましょう。
下の画像ではキハ48形の左側の車両に急行電車の動力を入れています。
また、動力車・トレーラー車とも、先頭車両乗務員室側の台車に関しては、スカートとアーノルドカプラーがたぶん干渉しますので、台車に取り付けるタイプのKATOカプラーに交換すると良いですよ。
干渉を防ぎ、見た目もグッと良くなるのでオススメです!
下の画像では、キハ181系の前面側のカプラーを、アーノルドからKATOカプラー(自動連結器タイプ)に交換しました。
KATOのBトレ動力は片軸駆動、かつ重量軽め。
個体差で走行中の引っかかりがあるかもしれませんが、ちゃんと扱えばこの小ささの割に性能はかなり良いものになります。
トレーラーと同じく、ウェイトを積むとさらに安定するでしょう。
自宅にあった古いものを分解・清掃し、新品同然に復旧しました。
今からでもBトレいける!!
デフォルメだろうと楽しさは同じ
ということで、組み立てとステッカーを貼って完成させたキハ52形首都圏色のBトレをレールに乗せてみましょう!
あいにく動力に余りものが無かったので、暫定的にトレーラー車として走行化対応させました。
良い!
良いぞ!!これは!!
やはり前面表示類を裏から取り付けたのは大正解でした!
ガラス越しに奥まって見える「ワンマン」「糸魚川-南小谷」が、2010年までの大糸北線を想起させてくれます。
記念ヘッドマークもいい味出してますね。
レールに乗っているのは間違いなく国鉄形気動車です!
しかし本来ならスケールサイズで14cmほどあるはずの姿が、たったの6cmに凝縮されています。
それこそBトレインショーティーです。
これだけ短くデフォルメされているため、さすがに台車以外の床下機器の表現はありません(一部製品にはあり)が、かわりにTOMIXのスーパーミニカーブレールC103(R103)を余裕で通過します!
本家Nゲージのキハ52はミニカーブレール(C140・C177)さえもたぶん通過できません。
なので、本来大型の車両を省スペースで走らせる場合、またはミニレイアウト・ミニジオラマを作る場合などに心強い味方になると思います。
さらにさらに、大糸線仕様のステッカーを貼っちゃったとはいえ国鉄形は国鉄形。
他の国鉄形気動車のBトレを持っていれば、他の車種と混結させ、実車でもたぶんあっただろうごちゃまぜ編成を楽しむことも!
キハ28形(キハ58系)の国鉄色があれば、いすみ鉄道っぽい編成を再現できますよ。
今後、KATOからBトレ対応の動力ユニットが再生産された場合にこのキハ52形にも導入します。
そうすれば単行運転もできるのでね。
本家Nゲージや鉄道コレクションとも両立させながら、テーブルサイズでいろいろやっていけたらと思います。
さいごに
今回は、Bトレインショーティー「キハ52形・大糸線」の首都圏色をトレーラー化し、ステッカーを貼って完成度を高めてみました。
Bトレをここまで本格的に組み立てたのは本当に久しぶりで、楽しく撮影してました。
走行化対応製品に換装して、いつもよりコンパクトなNゲージとしてお手軽に楽しんでみてください!
ステッカー貼り付けの時はギリギリで切り出したり、裏から留めたりといろいろやりましたが、まずは作ってみましょう。
親しみを持って接すれば、楽しさは本家Nゲージと何も変わりません。
今回はここまで!
ありがとうございました!