まもなく年越しを迎える2019(令和元)年12月27日、東京メトロ銀座線・渋谷駅現行ホームが、長い歴史に終わりを迎えました。

「東洋唯一の地下鉄道」の時代からほぼ変わることなくここに在り続け、地下鉄なのにデパートの3階に入っていく姿は、渋谷を代表する風景の一つだったことでしょう。

最後を見届けるべくわたしも渋谷駅まで行ってきましたので、今回は銀座線渋谷駅の個人レポートをお送りします。



乗車用と降車用に分かれるホーム

これまでの銀座線の渋谷駅ホーム(以下旧ホーム)は、2面2線の相対式ホーム。
驚くなかれ東急百貨店西館の3階に駅がありました。

片方は乗車専用、もう片方は降車専用と、ホームが明確に分かれていました。

ホームを乗車用降車用で分けちゃったら、電車はどうやって折り返せばいいの…?

実は、渋谷マークシティの中まで線路が繋がっています!

降車側の旧ホームを発車した回送電車が一度マークシティまで引き上げて、浅草方面の電車として旧乗車ホームに進入していくのです。

東京メトロ公式の銀座線リニューアル情報サイトによると、このマークシティの中には、銀座線の車両基地があるようです!
【2021/10/12追記 ページは閉鎖されてました】

地下鉄なのにデパートの中にホームやら車両基地やらあって、改めて思うと不思議な路線ですよね。

谷地形を生かして大通りを跨ぐ

前述の通り、銀座線のホームは地下ではなく地上…。
それも東急百貨店というデパートの中!

地理的な話をすると、渋谷は駅に向かってなだらかな谷になっているのです。
徒歩で表参道駅に向かうとすぐに宮益坂に差し掛かり、標高が高くなります。

でも銀座線は渋谷駅を出てトンネルに入るまで勾配がありません。

それゆえ、浅草方面にまっすぐ走ったらそのままトンネルに入っていた、あるいは浅草方面から地下をまっすぐ走ってきたらなぜか地上に出た
ということになっていたのです。

高さがあるので、高架で明治通りを跨ぐ姿が見られました。
街のこの立体感がやっぱり印象的ですね!

ヒカリエが穴場だった

個人的には、渋谷ヒカリエは銀座線を撮るのに向いたスポットだったと思います。
視界を遮られにくい、かつ銀座線の高架と近い高さにあったので、渋谷の空を跨ぐ摩訶不思議路線をきれいに撮影できる、なかなか良い場所でした。

以下の2枚は、2015年にスマホで撮っておいたものです。
今は熊本電鉄に行ってしまった旧01系も顕在!

しかし現在は渋谷駅の新ホームが完成間近となっているため、銀座線をここから撮るのは難しくなっています。

新ホームは1月3日から

27日で役目を終えた旧ホームの後を継ぎ、新ホームは年明けすぐの2020(令和2)年1月3日より供用開始です!

大みそかから元旦にかけて工事が行われ、年が明けてすぐにオープン!
作業にあたる方々に頭が下がります。

新ホームは1面2線の島式ホームになるらしく、広々としたホームになり、居住性が向上しそうです。

また、新ホームではM字型の屋根が外観上の大きな特徴になるでしょう。
ほぼ完成間近の状態にある新ホーム予定地を、1000系電車は通過して旧ホームへと行き来するのでした。

さいごに

2019年12月27日で見納めになった銀座線渋谷駅旧ホームのお話でした。

わたし以外にも多くの鉄道ファンや、鉄道ファンでない多くの人も写真を撮っているのがうかがえました。

これまでのホームには感謝しつつ、来年から供用開始の新ホームにも大いに期待を寄せて、これからも楽しく銀座線を利用しましょう!

今回はここまで。
2019年の鉄道関係ブログはこれで最後かと思います。

今年も1年、ありがとうございました!