Nゲージ・ミニレイアウトの制作過程は後半に入ったところです。
前回は山と地面とアスファルトに、「アクリルガッシュ」を使用して色をつけました。

それでもまだ更地の雰囲気しかない模型の大地に、次は草やバラストを撒いていきたいと思います。
この記事では線路に撒かれているバラスト(砕石)の作業を進めるので、ジオラマ制作の参考になれば幸いです。



再びボンド水を用意

バラストや草を撒いていく作業には前回同様、木工用接着剤を1水を2~3の割合と、中性洗剤(食器用の洗剤でOK)を3~4滴程度混ぜた木工用ボンド水溶液を使用します。

ティッシュペーパーやキッチンペーパーに吸わせた残りがあればそれを使いましょう。
足りなくなった場合はまた作り足しておきます。

構造物の土台は固定しても良さそう

前回の終わり際に一度よけておいたストラクチャーを仮置きしてみましたが、
建物や架線柱などの小物(の土台)は、草などを撒く前に接着剤で固定していても良いと思います。

というのも、草とバラストを撒いた後になって土台を固定しても水平になりにくかったり、せっかく固着した草や石をはがすことにもなるかもしれないのです。
もしそうなった場合、意外と面倒に思うことも…。

なので土台くらいは、今のうちから固定しておいても良さそうです。

バラストは筆で慣らしてスポイト

レールに撒くバラストは、KATOTOMIXモーリンなどから様々発売されています。
それらを2種類程度自力でミックスして使うと実感的です。

わたしの場合、KATOのバラスト(灰色細目)モーリンのNバラスト(ローカル)を、後者がやや多めになるように混ぜ混ぜしました。

したらこれを指2本で少量つまんで、レールの左右にとりあえず撒いていきます。

この時、ポイントレールの駆動ユニット側にはバラストは撒きません。
TOMIXのポイントレールは駆動ユニットが交換できるので、万が一駆動ユニットの脇にもバラストを撒いて、固着させてしまうと、有事の際の交換にとんでもなく手間がかかります。

駆動ユニット部分を除き、外周・内周共に一周撒き終えたら、次は筆で形を整える作業です。
散ったバラストを線路際に集めつつ、バラストの並びを整えていきましょう。

それができたら、スポイトを用意してください。
スポイトに木工用ボンド水溶液を吸わせ、バラストに近づけて1滴ずつ優しく落としてまわります。

洗剤に含まれている界面活性剤のはたらきで、垂らしたところから次第にボンド水が行き渡りますよ。
この時、ボンド水が浸みたバラストは濡れる前より色が若干暗くなるので、それを見ながら行き渡っていない部分にボンド水を滴下させましょう。

乾燥までに1日程度かかると思いますが、乾ききった後はガチガチに固まります。
そうなればこのステップはクリア!

メンテ優先ならほどほどに、情景重視はガッツリ

ちなみに市販のNゲージのレールは、多くがプラスチックで道床が再現されているので、自分でバラストを撒く必要は本来あまりないのです。
でも、情景を作り込むには別売のバラストを撒いた方が見た目が向上します。

ですので、レイアウトの線路にバラストを撒きたい場合、線路の交換など、メンテナンスを簡単にしたければレールの左右に撒く程度に、ガッツリ線路周りの情景を作りたい場合はデフォルトの道床を覆ってしまうくらいバラストを撒いちゃいましょう。

わたしはメンテナンスイージーを重視するので線路の左右にちょっと撒いた程度です。

バラストが再現されていないレールをレイアウトに使いたい場合は「フレキシブルレール」というものを良く調べてみると良いですよ。
フレキシブルレールは自分で自由な直線・カーブを作れる固定レイアウト専用のレール。
扱いは面倒ですが、道床付きレールではできないこともフレキならできるはず。

固着したバラストを取り除く場合は

過去に別のジオラマで使っていたレールや、バラストが固まってしまっているレールを新しいレイアウトに転用したいと思うこともあると思います。
その場合、一度固着したバラストを取り除かないといけませんよね。

わたしは過去に作った作品(途中で頓挫したけど)でバラストを撒きまくっていたので、そこに敷いていたレールにバラストがびっしり残っていました。

固まって離れなくなったバラストを取り除くには、お風呂の洗面器などにお湯を張り中性洗剤を一回し程度入れた水溶液にレールを投入します。
その後、レール側面のバラストは指で、枕木の間に入ったバラストは爪楊枝でこそげ取ると良いでしょう。

枕木の間に固着したバラストは完全に取り除くのは難しいですが、目立たないくらいには落とせます。
ここで取り上げるのもなんですが、古いバラストの除去は基盤に線路を固定する前に済ませておきましょうね。

レイアウト制作中にピンポイントでバラストの修正をする必要があれば、お湯と洗剤を混ぜた水溶液をスポイトに含ませ要所要所に滴下させると良いと思います。

修正が済んだら、またボンド水で固着させてあげてください。

次回が草撒き!

今回はNゲージレイアウトの制作工程のうち、バラストについて取り上げました。

線路1周分に指で撒いてから筆で形を整え、スポイトから滴下させた木工用ボンド水溶液で固着させるのがポイント!

ボンド水で濡れたバラストは若干色が暗くなるので、そこで判別しながらボンド水滴下を進めると良いと思います。
ボンド水が乾いたら次の記事で、草を撒く作業に移ります!