秋月電子通商が販売している「PWM方式DCモーター速度可変キット」を使った、Nゲージ鉄道模型の自作パワーパックを解説している途中です。
前回は、キットを一部応用で組み上げ電線の被覆の剥き方にも触れ、できたばかりのPWMユニットで車両を動かしてみるところまで進めました!
キットとはいえ、自分で組み上げた電子回路でNゲージが走る感動は体験してもらうのが一番分かりやすいでしょう。

今回はその続きです。
パワーパックを作るには、各種部品を取り付けるためのケースも必要ですよね?
ということで、今回はプラスチックケースを加工していきます!

前回の工程解説をまだ見ていない場合は、そちらと併せてご覧いただくのをおすすめします。
ではやっていきましょう!


前回のおさらい

まずは前回組み上げたPWMユニットをもう一度見てみましょう。

ほとんどの部品はキットの説明書通り、同封されてた部品基板の指定位置にはんだ付けしました。
しかし、速度を調節する(抵抗値を可変させる)ボリュームは指定部品ではなく、パネル取付対応の部品を別途購入し、電線を介して取り付けています。

また、本来二つ必要な電源を一つでまかなえるように、POWER(モーター用電源)とLOGIC(PWM回路用電源)は裏から短絡させました。
他にも積層セラミックコンデンサーを別売品に交換したり、小型ヒートシンクを(おまけ程度に)取り付けたりしましたが、重要なのはあくまでボリュームのパネル取付対応化電源の単一化です。

この状態までくれば、電源出力先それらを繋ぐ電線を用意してダイヤルを回すモーターが回るようになります。
鉄道模型も走行できるしライトもつきます!

しかし、パワーパックといえば、専用のケースにいろんなスイッチ、ダイヤル、端子がついていますよね?
そこまで組み上げてようやく鉄道模型をコントロールできるようになるのではないでしょうか。

自作パワーパックにもケースが必要です。
前置きが長くなりましたがここからケース加工について解説していきましょう。

汎用プラスチックケースを買ってきた

ということでプラスチックケースを買ってきました。
秋月電子で350円のものです。

このケースの外寸はおよそ、長辺135mm×短辺75mm×高さ49mm
プラスチックの厚みは約2mm
TOMIX「N-1001-CL」より一回り小さく、高さも若干低いサイズ感です。

このケースはネジ留め式になっており、付属のネジで裏からケースの上下を留める仕様になっています。
収納する基板もネジ留め(そのネジは別売)できます。
今回使いませんでしたが、中に挟める仕切り板のガイドもモールドされていました。

PWMユニットの基板寸法が意外と小さいので、ケースもコンパクトにできると思いますが、最終的な配線に余裕を持たせたいのと、ちょっとしたおまけを仕込むスペースを考慮した結果、この横長ケースを選んでみました。

実際にケースを選ぶ際は、基板の寸法取り付けたい部品の種類・大きさ・位置配線のしやすさを考慮して決めると良いでしょう。
また、材質もプラスチックやアルミなど種類がありますが、安価なのはプラスチックです。

一から自分で穴あけ

先ほどの写真を見てお気づきかと思いますが、買ったばかりのプラスチックケースには、蓋留め以外の穴が開いていません
自分の使用用途に合わせてユーザーが自力でケースを開口しないといけません。

使うのはピンバイス(ドリル)カッターヤスリ(粗目・細目各種お好み)があれば十分だと思います。
部品を取り付ける位置を決め、その場所に穴を開けていきましょう。
いきなりやっても構いませんが、部品の位置と寸法(できれば穴径も)をけがいた型紙を用意し、型紙を各面(今回は2面)に合わせて切り出し、貼り付けておくと、この後大幅に作業しやすくなりますよ。

まだ全然使っていない方眼紙に部品の取り付け位置や開口する穴径を書きました。
型紙の貼り付けはマスキングテープで十分です。

今回天面に取り付ける部品は以下の通り。

  • 波動スイッチ(電源オンオフ用)
  • トグルスイッチ(前後切り替え用)
  • LED・LEDブラケット(パイロットランプ)
  • ボリューム(PWMユニットに繋がってる)
  • 小型デジタル電圧計(これがおまけ)

側面前方には、電源入力用のDCジャックと、電源出力用のプッシュターミナルを取り付けます。
DCジャックの径は何でも良いですが、プラグとジャックの径は必ず同じものにしてください。
プラグと差込口の径が違ったらさすがに入りません。

人によって使用する部品が違えばその寸法も異なって来るので、お手数ですが各部品の寸法や穴径は各自でご確認願います。


型紙に沿って穴あけ、四角いくり抜きも

したら、型紙で書いた位置にピンバイスで穴開けしましょう。
書き直しが効かないのを覚悟で、白ペンなどで直接取り付け位置をケースにけがいても構いません。

なるべく小さい直径のドリルで穴を開け始め、少しずつ大きめのドリルに交換しながら穴を大きくしていきます。
そうすれば、穴あけ位置のズレやプラの割れ等を防ぐことができます。
一通り穴を開け終わった後にヤスリ掛けをするので、まずは穴あけを終えるまで頑張りましょう。

ドリルの穴あけだけで済む部品はその通りで良いのですが、問題は丸い穴ではダメな部品
今回だと、波動スイッチ電圧計プッシュターミナルの接点部分がこれにあたります。
これらを取り付けるには、面を四角形にくり抜くことになります。

とにかくまずは、細いドリルでガイドライン通りに穴を開けましょう。

四角形にけがいたガイドラインに従って、細いドリルで1周分穴を開け続けてください。
この作業はかなり時間がかかります
無理せず少しずつ進め、やり遂げましょう。

プッシュターミナルの接点は、無理に四角形に切り抜かずともプラスマイナス独立した丸穴でも構いません。
その際は取り付け時に隙間が開かないように気を付けましょう。

この先、集合体恐怖症には少々キツイ写真が出るかもしれません。
工程の都合上やむを得ないことをご容赦ください。

1周分の穴を切って繋げて

そうして、穴を開け終わるところまでは進めました。
四角くくり抜く部分に関しても、小さい穴をガイドライン1周分開けています。

次はカッターに持ち替え、1周分開けた穴を切って繋げてください。
今回はプラ材の厚みが2mmなので刃を通すにも時間がかかった覚えがあります。
一気に貫通させようとせず、少しずつ切り口を広げ無理なく怪我なく作業しましょう。

四角形のくり抜きも無事に終わったら、全ての穴にヤスリ掛け
この時、想定より小さい穴や、四角くくり抜いた直後でギザギザな切り口は粗目で。
穴径や切り口が整ってきた細目のヤスリに替えていき、手触り良く仕上げてください。

なお、今回使ってるケースは裏側に仕切り板用のガイドも付いています。
裏側のガイドを残すと裏からナットを締める際の邪魔になるので、該当位置の出っ張りをニッパー・カッター・ヤスリで除去してください。


開口完了!部品を仮置き

そうして穴あけ、ヤスリ掛けをしたケースはこうなりました!
気持ちズレたところもありましたが、ほぼ想定通りの位置に穴あけをできました。

入力用DCジャック、出力用ターミナルの位置も予定通り!
特に後者は、電気の接点だけでなくネジ穴も開ける必要があるのでお忘れなく。

それぞれの取り付け位置に部品を仮置きするとこんな感じ。
市販品のパワーパックと似せつつ、私個人が使いやすい位置に部品を配置することができています。

トグルスイッチの上にはLEDを取り付ける予定ですが、この写真ではブラケットのみ取り付けました。
実際のLEDは配線時に装着させます。
そしたら見慣れたパワーパックになるんじゃないでしょうか。

次回、部品取り付け

今回はここで区切りをつけましょう。
Nゲージ鉄道模型のパワーパックを自作するのに必要な、プラスチックケースの穴あけ加工について解説しました。

実際問題、ケースの開口が個人的に一番苦労しました。
電子部品同士の配線と固定もそれなりに~ですが、それは配線の繋ぎ方や線材の長さなどが分かれば比較的順調にできると思います。

しかしケースの加工は、部品の位置を決めた後も穴あけ作業やヤスリ掛けが大変です。
今回使ったケースは裏側に仕切り板止めのガイドが付いていたため、それを削るのにも一苦労…。

何はともあれ、今回でそれらは解決しました!
次回はいよいよ各種部品の配線や取り付け方法などを取り上げたいと思います。
今回もありがとうございました!