Nゲージ鉄道模型のミニレイアウト制作工程の記事を進めております。
前回までの段階で、基盤を作り、レールを敷き、建物や道路や山や海などの位置や準備を全て終えました。

ここからが本番!!

まずは前回の続きとして、高さの出ている山に取り掛かります。
ここからのステップを分かって来ればレイアウト・ジオラマ制作はもっと楽しくなります!

ので、やってみましょう。



線路は全部マスキング

この先の作業では木工用ボンド水溶液と、紙粘土またはプラスターを使用します。

そのため、その前に必ず線路の全てにマスキングをしなければなりません。
何のイラストもない、黄色や白のもので構いませんので、レール1周と、行き止まり線の全てに絶対マスキングテープを貼っておきましょう。

特に電子回路のあるポイントレールは、固まっていない紙粘土やプラスターが入り込まないように厳重に覆うこと。
これを怠るとレールが劣化する原因になり、ポイント駆動部分の中では最悪の場合、ポイントが切り替わらなくなる恐れもあります。

いきなり怖いことを言ってしまいましたが、それくらいレールを丁重に覆ってあげてください。

気になるすき間にゃ新聞紙を詰めて

紙粘土・プラスター作業に移る前にもう一つ。
石垣などを作る時に隙間が空いていたり、山を作る時に「ちょっと傾斜が直線的過ぎる…」と感じた場合は、新聞紙を丸めて詰めておくと良いでしょう。

想定より気持ち大きめに新聞紙を切り分けて、すき間に合うように丸めたり細くしたりなどなど、形を整えて詰めておきましょう。
角って意外と後まで残りやすいので、ね。

ボンド漬けティッシュを貼りまくろう

ではではここからが本格的な工事(?)
発泡スチロールがむき出しの斜面に、木工用接着剤の水溶液に浸したティッシュを貼り付けていきます。

まずは木工用接着剤を1、水を2~3の割合で混ぜ合わせ、中性洗剤(食器用洗剤)を3・4滴加えた木工用ボンド水溶液をつくります。

ここにティッシュペーパーを浸しましょう。
ティッシュはだいたい8等分くらいに切り分けておいて、2~4枚程度重ねて浸すとちょうど良いです。

十分に木工用ボンド水溶液が浸みたティッシュを、発泡スチロールの端から端までまんべんなく貼り付けていく!
ただ並べるだけというよりは、ティッシュの端っこが別のティッシュに重なるように貼り重ねると頑丈になりますね。

ボンド水を使わない場合は、プラスタークロスという素材を使う手もあります。
目の粗い布にプラスターの粉がくっついていて、水に浸すことでプラスターが溶けて石膏みたいになるんです。

これらを使うことで、紙粘土やプラスターを塗る前の下地処理を行うことができ、なおかつ施工部分の補強にも役立ちます。

紙粘土の接着

したらここからが本番!
紙粘土を山に貼り付けていきます!

今回は「天使のねんど」というものを使用します。
乾くとかなり軽くなるとのことで、ミニレイアウト的にはありがたい素材です。

紙粘土をこねて、適度に柔らかくなったら山の斜面に少しずつ、薄く伸ばしながら貼っていきます。
ちなみにわたし、粘土の食い付きを良くしたいので木工用接着剤の原液もちょっと混ぜました。

斜面全体に紙粘土が行き渡ったら、ここで歯ブラシの出番!
今貼り付けた紙粘土をブラシで叩きます。
ひたすら叩きます!!

するとこんな感じ!

紙粘土の表面が毛羽立ちましたよね。
こうすると、いかにも岩肌・山肌がゴツゴツしたような雰囲気を出せます。

紙粘土全体をこの状態にできたら、乾燥まで触らずに待ちましょう。
大きさにもよりますが1日程度はかかります。

ちなみに、これより大きなレイアウトの場合はプラスターを塗る方法もあります。
紙粘土よりもガッチガチになる反面、重くなるので基盤の強度には気を付けましょう。

擁壁はキッチンペーパー

でで、自然の山は紙粘土で良いんですが、わたしの作品にはコンクリートの擁壁を整備したい部分があります。
そこで、キッチンペーパーを使ってコンクリートで固めたっぽい表現の下地を作りました。
あのデコボコが、現実のコンクリートの壁や護岸を表現できるかもしれないなぁと思ったのです。

先程ティッシュペーパーをボンド漬けにしたときと同じように、キッチンペーパーも木工用ボンド水溶液に浸して貼り付け!

ただしこれは構造物の内部を補強するためではなく、正確には情景を飾る役目になるでしょう。
なので擁壁に見立てるキッチンペーパーは、重ね貼りはせず(しても2枚程度)に貼り付けます。

ボンド漬けティッシュと同じように、これも乾けばカッチカチになります。
それを待ってから色を付ける作業に行きましょう。

このあとはいよいよ色塗り

紙粘土とボンド漬けティッシュの話だけで区切りの良い所まで来てしまったので、この記事はここまでにしましょう。
今回は発泡スチロールで整えた山や、コンクリートの壁を作りたいところに、下地としてボンド漬けティッシュを貼りまくったり、紙粘土を塗りつけたりしました。

線路をマスキングテープで覆うのは絶対最初にやること!
その上で、ティッシュやプラスタークロスなどで山の下地を作り、その上に紙粘土やプラスターを付けていくのが模型の山の作り方になります。

紙粘土の場合、山肌を歯ブラシで叩きまくるとさらに実感的になるのでおすすめ!

人の手が入った擁壁などは、わたしはキッチンペーパーで作りました。
当サイトだけでなく、いろんな人の作品を見てご自身のジオラマ制作に活かしてくださいね。

次回は真っ白なレイアウトに色を付けていきます!