Nゲージ鉄道模型・ミニレイアウトの制作過程の続きでございます。

前回はレイアウトに置くストラクチャーを仮置きして位置を決め、アスファルト用のスチレンボードを切り出してストラクチャーの土台と重複する部分をカット。
さらに道路の部分もけがきして位置と幅を決めました。

今回のステップでは、を作りたい!
ということで、その準備段階として発泡スチロールを切り出し、形を整えていきます。



とりあえず位置だけ決める

とは言ったものの、発泡スチロールだなんて基本的に直方体をしているじゃないですか。
そんなもんを成形するって言ったところでどうしていくのか。

とりあえず、まずは横方向の範囲だけ確定させます!
山を作りたい位置に、作りたい形に沿って切り出します。

前回スチレンボードを切り出すときに型紙を作りましたが、発泡スチロールを切り出すときにも型紙を作ってから刃を入れると思い通りに行きやすくなりますよ。

細かな形はいったん置いといて、まずは山を作りたい場所に合わせて切り出せればOK!

ちなみにわたしは軽量化のために発泡スチロールを使っていますが、より丈夫な設計にしたい場合は青色のスタイロフォームを使う選択肢もアリ。
ホームセンターや模型店にある青い発泡スチロールのようなスタイロフォームは、発泡スチロールと同じくらい軽いのに丈夫で削りカスが出にくいので、情景制作にも使えます。

また、あまりに山が大きくなる場合、細く切ったスチレンボードやダンボールを網状に組み、後でボンド漬けのティッシュやプラスタークロスで覆う方法もあるけど、
わたしはそこまで大きい山を作らないので、発泡スチロールのみで解決させます。

切ったり削ったり整えたり

発泡スチロールを山の心材に使うとあらば、成形する方法は実に多彩。

岩肌のベースになるように荒く切り出すも良し。
豪快にむしり取ってゴツゴツした山肌を目指すも良し。
人の手が入ったかのように整えるも良し。

わたしのレイアウトの場合は大して大きな山ではないので、山は全部カッター目の細かい紙やすりでだいたい整えています。
その中で、コンクリートの擁壁っぽく見せたい部分には後でボンド漬けのティッシュを貼り付けるので、ちゃんと覚えておくのと同時に、直線的に整えておきましょう。

発泡スチロールでレイアウトに山を作るとなると、方法があり過ぎて紹介しきれないので、実際の山や斜面などを参考にした上で情景に落とし込むのもおすすめします。

端に接する場合はベニヤで補強

レイアウトに山を作ろうとして、基盤の端にスチロールが接する場合もあります。
というか、基盤の端からもさらに道や山や情景が続いていると考えたほうが自然です。

レイアウトの端に発泡スチロールが接した場合は、基盤の端に薄いベニヤ板を貼って補強しましょう。

この時、ベニヤ板を発泡スチロールより一回り程度大きめに切り出しておくと、後でフォーリッジやライケンを貼り付けた時にそれらもベニヤ板に収まるので、貼り付けた素材も保護しやすくなります。

そうなんです。
後で緑を増やした時に斜面の見た目は一回りくらい大きくなるので、発泡スチロールで作る山のは、想定より一回り小さい方が都合が良いかと思います。



歩道を作りたければそのスペースを確保

当初はただの低い山にしようと思っていましたが、切り出してる途中で、山の一部に遊歩道を作りたくなりました。
地表の部分から階段で上がり、緩やかな上り坂を登り切ったところで線路をまたぐように考えます。

山沿いに道を作るのであれば、もちろんその一部を切り欠きます。
上り坂の歩道はスチレンボードで作るので、幅と傾斜が合うように切り出しておきます。

後から思いついたことなので、スチレンボードで作る歩道の傾斜に合わせてスチロールを上下に2分割。
歩道ができたら上半分も元に戻せば良いのです。

線路と交差する橋には、ジオコレの情景小物「橋D」より、コンクリート製の橋を使います。
しかしそのままではスペースに入りきらない…。

そこでプラスチックのこぎりを使い、橋を半分にカット!
橋脚が一つしかない方を使います。

仮置きしてみて長さが合えばOK!
レイアウトの端にあたり、かつ近くに小さな山も置くので、ベニヤ板で補強しておきましょう。

全て準備ができたら試走そして接着

前回の平地部分も含め、全ての素材の切り出し・成形が終わったら、この段階でもう一度車両を走らせてみましょう。

準備段階が終わるこのタイミングで車両を一周走らせ、車体と構造物が干渉していないか厳重にチェック!
ぶつかってしまったら必ず、その部分を削ったり位置をずらしたりし調整すること。
本格的に作っても列車が走れなければ、それまでの苦労が台無しになってしまうので…ね。

また、電車の場合は架線柱を立てる必要もありますよね。
可能なら、架線柱を仮置きした状態で走らせてみるとより確実でしょう。

そして接着へ

試運転を行って、何も問題が無いようであれば、いよいよスチロールの山やスチレンボードのアスファルトを接着します。

この時の接着剤には木工用接着剤を使用すると良いでしょう。
端っこには特に重点的に、でも塗り過ぎ注意な程度に接着剤を塗っておきます。

ストラクチャーの土台はまだ固定しませんでしたが、やり方によってはそれもアリかもしれません。

そして、準備段階の完成がこちら。

ここに地面や草や道路などの色を付けていきます!
今はまだ白紙みたいな状態ですが、ここにだんだん色がついていくと小さな「リアル」ができていくのです!!

全部一気にはできません。
だからこの先も一工程ずつ着実に進めましょう。
紙や脳裏に思い描いた情景に近づいているのが分かれば、レイアウト・ジオラマ制作がきっと楽しくなるはず!

いよいよ山に着工

間違いなくちょうど良いのでここで一度区切りを付けましょう。

発泡スチロールやスタイロフォームを山の形や斜面になるように切ったり組み合わせたりして形を整えましょう。
レイアウトの端部に配置するスチロールの端は、ベニヤ板で補強するのがよさそう。

そんでもっていろんなパーツの準備ができた段階で必ず試運転すべし!

全部が納得いく状態で準備ができたら、スチロールとかスチレンボードとかを接着した上で、次のステップに進みましょう!

次は本格的に山を作っていきます。
今回はここまで!!