地元、横浜市営地下鉄ブルーラインで、いよいよ新型車両がデビュー!
新形式は4000形とされ、2022(令和4)年5月2日より運行開始しました。

横浜市交通局の公式サイトでは、コンセプトは「海辺の先進的な都会感」とし、凛とした佇まいとスピード感を感じさせるデザインと紹介されています。
これが実際に運行開始となったことで、どんな風に沿線に写るのか。

横浜育ちな私にとってはかなり興味深い車両なので何度か撮影してみました。
今回は、すでに発表されている公式情報とも合わせて、ブルーライン4000形を観察してみましょう。



エッジが際立つニューフェイス

4000形で何より最初に目を惹くのが、従来車両3000形とは大きく変わった前面。
側面と前面の境目に斜めに角度がつけられ、ライト類も縦に配置されました。

非常扉の下半分には、4段階の明るさ(右から左に向かって明るくなる)で青いラインがあしらわれていますね。
全体的に平面やエッジを際立たせたデザインになっており、見る角度によって雰囲気の違いを生み出しています。

3000形は、製造時期によって3000A形・3000N形・3000R形・3000S形・3000V形と5種類に分かれており、最初のA形だけちょっと丸みを帯びているものの、横から見ると全部くの字形の顔であることは一貫して同じです。

交通局の公式サイトによれば、横浜市が行ったという各種調査から「横浜のイメージ」「横浜らしさ」を抽出し、4000形のコンセプトを「海辺の先進的な都会感」として決定したそうです。

実際、見る角度によって顔立ちが変わって見えたり、多面で光を反射しやすくなったりしていました。

戸袋に引かれた4色のライン

続いて側面の外観に関して。
窓下の細い青一色ラインと、戸袋窓にあしらわれた青4色のグラデーションが特徴的です。
この4色は、線が短くなるにつれて色が明るくなっています。

また、2022年5月現在、4000形がデビューして間もないこともあるのか「4000 DEBUT」の文字と虹の装飾が前面・側面上部にそれぞれ貼られています。

戸袋部分に装飾を施すのは3000V形でも行われていました。
3000V形の外観は、窓下の青色・水色ラインと、ドアの脇に配された、ヨットの帆をモチーフにした水色のグラデーションが特徴。
側面上部にはカモメの青いシルエットもありますよ。
また、内装は3000A・N・R・S形とは異なり青色基調となっています。

実際のところ、横浜市営地下鉄では全駅にホームドアが置かれ、地上区間も高架が多いので、せっかくの青いラインが4000形と3000V形以外では見づらいかなぁと思っていたところ。
なので4000形は、3000V形とは異なる外装にしつつも、ホームドア越しに見ても青い装飾が分かりやすいと感じました。

4000形は2023年度までに8編成が導入予定というので、見られる確率がこれから上がりそうです。

5月2日より運行開始!

さて、当初の発表通り、2022年5月よりブルーラインで4000形の運行が始まりました。

その一番列車は、上永谷14時37分発・湘南台行き普通。
14時30分に同駅2番線に入線し、乗客・ファンらに迎えられました。

私が見た限り、自分を含めて20人くらいはホーム先端にいたかと思います。
1時間前くらいから待ち構えていた人もちらほら。
出発式などの大掛かりなイベントは行われなかったものの、やはり初日というだけあり、ホームや車内では写真・動画を撮ったり、自動放送や走行音を録音したりする人も多かった印象です。

14時32分着・上永谷止まりからの接続を受けて、定刻通りに4000形の一番列車は上永谷駅を発車していきました。

車内の画像が無くて大変恐れ入りますが、4000形の車内は青色を基調とし、開放感の増した空間になりました。

まず床が青い
ゆずりあいシート(優先席)部分は赤色で、ドアの前は黄色の床でしたが、それ以外の床面は全部青色。
3000S形までは暖色系統の車内だったため、一気に雰囲気が変わりました。

座席のモケットも青色基調。
そこに白いドットが点々と打たれ、チェック柄っぽい模様があしらわれていました。
座席の幅も従来の470mmから480mmに拡幅され、座り心地も良い
「とにかく柔らかい」というより、ちょうど良いフィット感で体を支えてくれるような体感でした。

バリアフリー面では、車いす・ベビーカーエリア2段の手すり床面にマークを設置。
また、ドア上のランプは、開閉時に点滅するだけでなく、次駅への接近時に点灯することで左右どちらが開くか教えてくれるようになりました。
意外と目に入りやすく、分かりやすさが向上したのではないかと思っています。

その他、防犯カメラ1両あたり3台設置、抗菌の実施、袖仕切りと貫通扉にガラスを使用しています。
袖仕切りは大型なので、閉塞感を感じにくいのに他の乗客との接触を防ぎやすくなっています。
貫通扉のガラスには、横浜をイメージしたデザインが施されているとのこと。

VVVFの音も、けっこう静かでしたよ。



運行予定は公式で公開、しかし…

当面の間、ブルーライン4000形の運行スケジュールは横浜市の関連サイトで公開されています。
本稿にアップした写真は2日と7日に撮影しましたが、それも当該サイトを見て、予定を合わせて撮影しました。

しかし、SNSを見ていたところ、5月4日の運行中に車両故障が発生したらしく、同日の4000形は運転打ち切りになったとのこと。
5日も運行できず、6日は公式スケジュールによれば元々朝限定の運用でした。

また、8日も「都合により運休」と横浜市交通局のホームページで事前に発表されていました。
車両の状態によっては今後も同じことがあるかもしれないので、詳細は横浜市交通局のホームページを確認してください。

3000A形が置き換えに

横浜市交通局のホームページによれば、ブルーラインでは今後、4000形を全8編成導入予定といいます。
2022年度中に今回デビューの第1編成を含む5編成、2023年度中に3編成を導入し、現在もっとも古い3000A形を置き換えると見られます。

3000A形は1992(平成4)年に登場した車両で、3000形系列の中で唯一、前面に丸みを帯びている車両。
乗降ドアの窓が他の車両よりもちょっと大きく、車内側には白い化粧板が取り付けられています。

制御装置には、令和の鉄道では珍しくなったGTO素子のVVVFインバーター制御が使われており、発車・停車時に個性的な音色を発します。
しかし登場から28年は経っており、老朽化は避けられません。

4000形の記録と合わせて、3000A形の乗車・撮影も忘れずに!

さいごに

今回は、横浜市営地下鉄ブルーラインで2022年5月2日に運行開始した新型車両、4000形を観察してみました。

エッジを際立たせた前面は、見る角度や光の反射で様々な表情に変わり、従来の3000形系列とは大きく異なる顔立ちになりましたね!
鉄道を知らない人が見ても「この電車は何かが違う!」と感じられることでしょう。

また、写真で写してませんが、内装も今までの暖色系統から青色基調に。
その上でドア付近とゆずりあいシート(優先席)、車いす・ベビーカーエリアにも色やサインの配置があり、清涼感がありつつ、わかりやすい空間になっていました。

これが1編成目で、あと7編成がこれから増備されます。
3000A形のことはあるけど、4000形も楽しみですね。

今回はここまで!
ありがとうございました。

参考(別タブで開きます)

横浜市交通局公式サイト ブルーラインに新型車両「4000形」登場!