大井町駅最寄りのJR東日本・東京総合車両センターにて2019年8月24日(土)、一般公開イベント「東京総合車両センター夏休みフェア2019」が開催されました!

えぇそうです。
昨年貴重な車両を展示したところ、一部参加者の悪質な行いによって車両公開が台無しになってしまったというあれです。

そしてわたしは7月にJ-CASTニュースさんの記事に取材協力させていただいたのですから、今年の様子を見届けないわけにはいかない!
物議を醸しそうですが、今年は一体どうなってるのか…?

といいつつも、いつものように楽しく見て行ければ。
ではどうぞ!



あの大きな車体が軽々と!?

いきなり言ってしまいますが当イベントはほぼ完全に子ども向けになっており、正直大人が単身見られるものは多くないです。
そんな大人も見学できるコーナーの一つが、車体吊り上げ実演!

車内に百何人と収容して日々利用者を運んでいる鉄道車両ですが、ずっと走っていればさすがに調子は悪くなります。
そしてここは東京総合”車両センター”…。

・・・ということは、何が行われているかといえば、車両の整備ですよね!
あれほど大きな車体を整備するために、それに見合う大きさの設備があるのです。

まずは、大型のクレーンで上から車体を吊り上げ、台車と引き離します。
見てくださいよ、1車両20mはある大きな車体が軽々と持ちあげられ…、

完全に台車と分離してしまいました!!
これには一同驚愕の声!

この後、吊られた車両はどうなってしまうのでしょう!?
次は、「ノントラ」という黄色いトラックに乗せられます。
ノントラの台車には、車体に備え付けられたピンをはめ込む穴が空いていて、ここに車体をはめ込みます。

車体のピンは普段、鉄道の台車にはめ込まれていて、そのおかげで鉄道台車とつながり、レールの上を走れるのです。

それでは、車体と台車をミリ単位で慎重に微調整。

しっかりはまりました!

そしてノントラが動き出し、車体修繕場へと運び込まれるのです(今回は数メートル前に出るのみ)。
ここでやっと写真を出せる…。
これがノントラだ!!

修繕が終わった車体は再度ノントラに乗せられて、再びここへと戻ってくるようです。
さっきと逆の順番でノントラから車体を分離させ、鉄道の台車に乗せ換えて終了!

人間が百何人と乗れる電車が軽々と持ち上がる姿は圧巻でしたね!
このような流れで車両のメンテナンスを行っているようです。

冷房を交換するには?

車両の屋根に備わっている、冷房を交換する実演が行われるのでぜひとも見てみたい!
なおこのコーナーは整理券制です。
わたしもちゃっかりもらっておきました。

屋根上での作業になるので、足場と車体の隙間に転落してしまわないよう、実際の作業時には足場がせり出します。
この棟では車両の編成を切り離さずに作業を行えて、1両につき5人で冷房交換を行っているとのことです。

車内全体を冷やすのですから冷房自体が大きく、家庭用冷房の約50倍のパワーがあるんだとか!
当然むちゃくちゃ重いので、人力では持ち上げることすらかないません。

そこで登場するのが、オレンジ色の移動式クレーン
これで冷房機を吊り下げ、交換を行っているそうです。

冷房が外された部分には、車内に冷やした空気を送り込むための通気口があったり、普段は見えない電源コンセントが隠されていたりします。

ちなみに今回見ることができたのは、大型の冷房機が1両に1つ設置される「集中冷房」のタイプ。
車両によっては小型の冷房機が複数設置されるパターンもあります!
その場合は「分散冷房」と呼ばれたりしますよ。

移動式クレーンを使ったスムーズな冷房交換、実は初めて見ましたがとても良い勉強になりました!

Nゲージも大集合

実物だけでなく、Nゲージ鉄道模型も会場に大集合!

特大スペースにJR車両が集結

特大スペースに徹底的に作り込まれたレイアウトの上で、歴代の新幹線と在来線車両が勢ぞろい!

こっちには懐かしの国鉄型車両や蒸気機関車も停まってました。

そして視点を変えれば、街や工業地帯など個性豊かな情景がそこにあった!

わたしお気に入りのシーナリーは川と橋ですね。
トンネルの先で新幹線と在来線が並行して川を渡るこのシーン!

多摩川でも横須賀線と東海道新幹線の並走を見られますが、あっちではこのような山の風景は真似できませんからね。

りんかい線の各シーンを忠実に再現

また、JRだけでなく東京臨海高速鉄道(りんかい線)も本イベントに出展しており、各駅の情景を再現してました!

コミケで毎度お世話になる国際展示場駅もまた、社員さんらの手で作り込まれてますね。
その再現度はかなり高く、特徴的な屋根もこの通り!

東雲駅手前で地上に上がるシーン。

新木場駅の立体感や車両の並びも楽しむことができました。
会場の反応も良かったです。

この他、小学生以下限定の車掌体験や各種物販、品川警察署・品川消防署のコーナーなど、多数の企画展示・出展がありました。

終了間際、職員さんらが来場者のお見送りをしていましたが、子どもたちと職員さんとでハイタッチしてお別れする様子も見られましたよ。

横でチラッと見てたわたしも心が暖かくなりました。

結論:大人も楽しめます

ということで、JR東日本・東京総合車両センターの一般公開「夏休みフェア2019」を見てきました。

普通に楽しかった!!!

車両展示がなくても、普段公開されない整備の様子を垣間見ることができるため、大人が行っても驚きや発見があるはずです。

何度でも言いますが、鉄道趣味はマナーを守り、譲り合いの精神で楽しみましょう。
車両展示復活を望むのであれば、尚のこと。
ご理解とご協力、ありがとうございます。

それでは今回はここまで。
ありがとうございました!