Nゲージ鉄道模型のミニレイアウトが完成しました!!!
今回はこの完成したレイアウトの風景を、制作上の解説も混ぜながら紹介します。

自分も作ってみたいという人には、特に参考になればと思います。

それでは参りましょう!!!



全体像から見てみよう

まずは、全体像から見て行きましょう。
ちなみに撮影場所は紛うことなく自宅の中なので、思いっきり生活感が出てしまっているところには目をつぶってもらえれば。

上の画像は駅側を手前に見た時。
では反対側はどうなってるかというと・・・!

ご覧の通り、海に沿った路線になってます!!!

当レイアウトは、葉山(はやま)の海岸線をイメージしておりまして、京急線の新逗子駅、またはJR横須賀線の逗子駅を起点に、三崎に向かって相模湾沿いを走る鉄道なんてどうだろうか…、と考えて作り込んできました。

この路線には、後でお見せしますが、京阪電車箱根登山鉄道といった、実物は海とは程遠い車両ばっかり出てきます!笑
その方が模型らしくて面白そうじゃないですか。

気になる寸法ですが、長辺80cm×短辺40cmでの設計です。
畳一畳の4分の1をさらに一回り小さくしたものと思ってもらえれば分かりやすいでしょう。

真ん中の道路で情景を大きく2分割し、それぞれ駅側セクションと海側セクションで作り分けています。
それを、TOMIXのミニカーブ(C140)を使用することで1周つなげることができました。

実感が湧かないかもしれませんが、C140というのはNゲージの世界でかなりの急カーブです。

走行車両に京阪電車や箱根登山鉄道を選んだのは、実は面白さの追求だけではなく、1両の長さが短くないとこのカーブを曲がれないから、なのです。

例えばJRや各種私鉄の大型車両は大半が通行できず、新幹線に至っては絶対に曲がれません。
逆に、江ノ電や嵐電、都電荒川線などは走行可能です。

駅側セクション

駅側セクションから焦点を当てて行きましょう。

ホームは2面3線

ホームは2面3線になっていて上下線の行き違いができるほか、一番奥側に折り返し線を設けており、当駅止まりの列車がそのまま折り返せるようにもなっています。

縦に見るとこんな感じ。
線路は左側通行で、1周する電車は中央の内側線と右の外側線に入線しますが、当駅止まりの電車に限り左の折り返し線に入線。
折り返し線から出て行った電車は、内側線が空いていればそのまま1周走れます。
もし線路に空きがない状況でも、見た目のにぎやかさは上がるはず!

さて、内側線の島式ホームと外側線の対向式ホームをつなぐのは、平面交差の構内踏切です。
スチレンボードとプラ板を現物合わせでカットし、Mr.カラーの軍艦色を吹き付け、両端をアクリルガッシュのパーマネントイエローで筆塗りして作ってあります。
線路内の踏切板だけトミーテックの情景小物・踏切Cを流用してます。

線路周りと駅前もご覧あれ

電気関係のキュービクル(グリーンマックスのキット使用)も置いています。
右の踏切ではスペースの関係で1ヶ所に集約しており、その横で保線さんが待避中…。
とにかくカーブがきついので保線さんに立ってもらう位置には気をつけました。

ホームに戻り駅を出ると、駅前は実は行き止まりになっていて、そこから歩いて大通りに抜けるようになっています。
ちなみに駅前にはカフェと郵便局を置いてあります。
また、当レイアウト上の建物にはトミーテックの建物コレクション、および街並みコレクションを多用してます。
建物コレクションの商店街シリーズは、一つ一つの建物が小さいので、こういう小さな作品でも使いやすいんですよ!

駅舎にはTOMIXの角店を使い、ホームに通じる部分のみ切り欠いて設置してます。
さっき完成とは言ったものの、実はまだ駅名看板を設置できてないんですよね…。
「芦名海岸駅」という架空の駅名を考案しているので、それに合わせた駅名標のシールを今後作りたいところです。

このように駅の入口が行き止まりになっている道路構造は、現実世界だと京急逗子線の神武寺駅や、JR横須賀線の田浦駅などで見ることができますよ。

海側セクション

海側セクションは、駅を出て大通りに突き当たったところから、と区分してます。
大通りに出ると、駅前のシンボルとして植えられたソテツがお出迎え!

ソテツの周りは平らな地形

シンボルのソテツを中心とした部分は、完全に真っ平になってます。
広々としているので、ここで写真を撮る人が後を絶ちません!
なんちゃって。

ここから山の方面に目を向けるとこんな感じ。
右手に商店街を見つつ、段々と低山が見えはじめ、奥の踏切(駅を手前にしたとき右側)では遊歩道が線路をオーバークロスするようにもなります!
これは後でお見せすることになるでしょう。

ソテツ広場とカフェの横に横断歩道も設置してあります。
マスキングテープを貼ってアスファルトにはみ出ないようにしながら、アクリルガッシュの白で着色しました。
そのアスファルト部分は、厚さ2mmのスチレンボードを貼り、アクリルガッシュのグレーをやや明るめに、かつ薄く塗り重ねて再現しています。

ちなみにレイアウト上のバスと自動車は固定していないので、その時の気分に応じて好きな車種を好きなだけ置けるようにしてあります!

山側はガラッと雰囲気が変わるよ

商店街を見ながら山の方へと向かいましょう。
中央にヤシの木を植えてあり、そこが境界線っぽくなってます。

バス停を通ると、そこから先は山に沿って遊歩道が続き…、

この橋で立体交差!
高校生3人組が帰り道で一緒に電車と海を眺めるっていう、
そんな青春があってもいいじゃない!思い浮かべていいじゃない!?

跨線橋の部分はトミーテック・情景小物の橋Dを半分にカットし、橋脚を一つだけ流用。
山全体は、発泡スチロールを成形して紙粘土で覆い、それを着色してからKATOのフォーリッジクラスターをこれでもかと接着して作りました。

なお車道側は踏切での平面交差です。

海と山の共演

ようやく海の登場ですね、おまたせしました…!
この作品では、中央と山側に水面を描いて海を再現しました。

これらは、まずレイアウトボード上にアクリルガッシュをほぼ原液状態で塗り、その後にジェルメディウムでつやを出します。
波になる部分には、この時点でメディウムを高く盛りましょう。

メディウムが乾燥したらアクリルガッシュの白をドライブラシの要領で塗っていき、波を描けば完成!
自分でいうのも変ですが、このようにステキな情景を作れます!!!

なお水の表現は色々やり方があるので、ジェルメディウムを使った手法はその一つだと思ってくださいね。

海に目を向けずに山だけ見れば、どこかのローカル線にありそうな山岳風景っぽくも見えます!
先ほどの道路側からは見られない光景が楽しめるように作ることができました。

レイアウトの楽しみはまだまだ続く

ということで、Nゲージ・ミニレイアウトの、ケンヤさんの作例を紹介しました!

今回紹介した完成写真だけでなく、完成に至るまでの制作風景もちょくちょく撮ってあるので、少しずつ記事にできればと思います。
レイアウトの大きさは80cm×40cmと、Nゲージのレイアウトでもかなり小さめですが、まだまだ話せるネタはあります!

更新は不定期ですが、ぜひ見てもらえれば幸いです。

それでは、今回はここまで!
ありがとうございました!