Nゲージの自宅ミニレイアウトを大幅メンテナンス、前回は、TOMIX線路のジョイナー交換や、ミニカーブへの自前カント、架線柱の加工などを行って釘で再設置しました。
今回は、補助フィーダーの設置方法を解説します!
鉄道模型を走らせるためには、パワーパックからの電気を線路に供給するフィーダーコードは必須。
ですが、コントローラーを動かしていないのに勝手に列車の速度が下がる、でもフィーダーに近づいたら元に戻る。
レールはちゃんと掃除してるのになんで!?
って経験はありませんか?
それはおそらく、フィーダー位置から離れるにつれて電圧が降下するから。
レイアウトが大きくなるほどそうなる可能性は高いでしょう。
1本目から離れた位置に補助フィーダーを追加することで線路の電圧や列車速度を安定させやすくなります。
公式からもフィーダー用の分岐コードが発売されていますが、KATOはまだしも、TOMIXのそれは意外とお値段します。
安く済ませるため、メーカー純正品を使わずに補助フィーダーを追加する方法を今回はご紹介します。
前回のジョイナー交換などはこちらからご覧いただけます。
※必ず自己責任で作業してください
電子部品の分岐コネクターでフィーダーを改造
補助フィーダーとして使用する分岐コードは、KATO・TOMIXどちらもメーカー純正品で発売しています。
KATOユニトラック用は「3分岐コネクター」でメーカー定価770円(税込)。
TOMIXファイントラック用の分岐コードはメーカー定価1,584円(税込)です。
これらに加えて、分岐させた分のフィーダーコードも別途必要です。
KATOはまだしも、TOMIXは結構なお値段しますよね?
私のレイアウトはTOMIX線路で、しかもミニカーブを使っている小型レイアウト。
できれば出費は抑えたい・・・。
そこで、こんな電子部品が活躍できそうです。
KATOと同じ名前ですが、電子部品の3分岐コネクターです!
もっと分岐が必要なら5分岐コネクターもあります。

被覆を剥いた導線を差し込み口に固定することで電気を分岐させることができます。
1本はパワーパックからの給電なので実質的に2方向へ分岐します。
これを横浜・石川町のタック電子で購入し、同店では1個150円。
プラスマイナスで1個ずつ必要なので300円でした。
パワーパックから分岐前の給電には、TOMIXのフィーダー延長コードを加工した余りを使います。
秋月電子のPWMキットでパワーパックを作った時にアダプターも作りまして、余った延長コードを捨てずに残していました。

この通りに買うと、電子部品・3分岐コネクターが2個で300円、TOMIXのD.C.フィーダー2本で1,320円、フィーダー延長コード1本で792円。
合計で2,412円です。
延長コード1本分のコストが浮いた!
割引してくれる量販店だともう少し安くなりそうですね。
私は延長コードも2本目のフィーダーも前から持っていたので、今回新たに買ったのはコネクターだけ。
なんと300円で済んだという超安上がり!
そのかわり、必ず自己責任で改造・加工を行うようにしましょう。
TOMIXフィーダーの加工
TOMIX線路を使っている人なら見慣れたD.C.フィーダーです。
線路を外したついでに1本目を撤去し、2本目もストックから引っ張り出してきました。

レイアウトに設置する前に、レール裏側に接する部分をレールクリーナー綿棒で拭いておきましょう。

もちろん、フィーダーを差す位置のレール裏側もできる限り綺麗にしてください。

ここからは、パワーパックから分岐までのコードと、分岐後のフィーダーとで狙いが変わってきます。
分岐後のフィーダーは、電子部品の分岐コネクターから分ける場合に白い端子が不要になります。
名残惜しいですがニッパーでバツっと切り落としてください。
その後、導線の先端を割き、切り落とした側の被覆を10.0mm前後剥きます。

被覆を剥いて出てきた芯線をねじってまとめ、はんだを流してコーティングしましょう。
芯線はものすごく細い金属線の束で形成されているため、そのまま使うといずれ穂先がバラバラになります。

パワーパックから分岐までのコードは、自作アダプターと接続するためにオス端子を残します。
自作アダプターに延長コードのメス端子を使っています。

分岐前のコードも導線を割いて被覆を11.0mmほど剥き、はんだコーティングしました。

結局、延長コードを途中で切って前と後ろで繋げたようなものです。
でもこれでフィーダーコードは準備OK!
次はボードの穴開けや3分岐コネクターの取付に進みます。
補助フィーダーの追加位置を開口
補助フィーダーは、できれば1本目(または前後)のフィーダーから最も離れた位置に差すのが理想的。
元々のフィーダーから離れていくと電圧降下・速度低下が起こりやすいからです。
私のレイアウトでは、ミニポイント(右分岐)の分岐直前にメインフィーダーを差しています。
そのため、補助フィーダーはもう片方のミニポイント(左分岐)の直前に追加しようと思いました。
1本目から最も離れた位置ではありませんが、分岐直前での電圧はできるだけ安定させたいです。
TOMIXのD.C.フィーダーにはインピーダンスボンドがモールドされているので、信号機の近くに置いたほうがそれらしく見えるかも。

固定前の線路を仮置きしながら、補助フィーダーを差す位置と穴開け箇所を決めます。
穴開け位置が決まったらケガキしておきましょう。
KATO線路の場合は2本目のフィーダー線路をプランに組み込みますが、場所がなければターミナルユニジョイナーもご検討ください。
ユニジョイナーにフィーダーコードが付いた給電部品です。

なお、補助フィーダー追加に当たっての注意点ですが、全部のフィーダーの極性を絶対に統一してください。
1本のレールにプラマイ両方が流れるとショートします。
大丈夫そうならドリルで開口します。
穴の大きさは導線単体・端子付きのどちらかで変わりますが、小さいほうで合わせると情景を邪魔しません。

今回は3.0mm径で開口しました。
導線だけだと細いので小さい穴で済みます。
TOMIXのパワーパック側端子、KATOのフィーダー側端子が残っている場合は5.0mm径はほしいです。

そして導線を裏に通してフィーダーを線路に差し込みましょう。
これで表側の準備は完了です!


元からあったのを合わせてこれで本作のフィーダーは2本体制になりました。
もっと大きなレイアウトでは、本線の電力中継や側線・留置線など、用途に応じて補助フィーダーを適宜追加してください。
その際、電源・パワーパックの定格電流を絶対に超えないようにも注意されたし。
レイアウトボード裏側の作業
最後にレイアウトボード裏側に配線をしていきます。
まずは、パワーパックからの分岐前のコードをコネクターへ。
分かりやすいように中央に配置しました。
コネクター本体はゴム系接着剤で固定し、邪魔にならない位置に配置しました。

その後、分岐後のフィーダーを取り付けます。
繰り返しますが極性は絶対に統一しなければなりません。
どっちがどっちか分かりやすく目印をつけるようにしましょう。

単純配線ならこれで完了なのですが、レイアウトボードの裏側からまだ目を離さないでください。
何もしないままだとコードが垂れ下がっていると思います。
完全固定式レイアウトならあまり気にしなくても良いと思います。
でも可搬式でコードが垂れ下がっていたらどうでしょう?
レイアウトをテーブルに置く時に配線を噛む、手指を引っ掛けて接続が外れるなど、いろいろリスクが考えられます。
導線の垂れ下がりを防ぐ配線ルート作り
そこで、3.0mm径の穴を開けたカラーボード(10.0mm厚)に配線を通す対策をしてみます。
このカラーボードは百均で買えます。
スチレンボードやベニヤ板の余りものでも構いません。
分岐後のフィーダー2本は遠回りで配線し、余って垂れ下がらないようにしました。
穴開け位置から表面の線路とほぼ同じ流れで、レイアウト中央裏側のコネクターへ。
配線支持用カラーボードは木工用ボンドで貼り付けてください。

分岐前のコードはレイアウトボードの側面下から外に出します。
パワーパックに繋ぐ長さがほしいのでなるべく直線的に結びたいです。
よって、配線の中継地点を1個だけ設けました。
これだけでもボード裏側の配線の垂れ下がりを阻止できます。
こんな感じで、ボードの下を通る配線が保管の邪魔にならないように、また極性の統一を崩さないように、最適な方法を各自ご研究ください。

この状態で車両を入線させ、試運転をしてみてください。
ショートしない、流したい線路へ電気が正しく流れないなどのトラブルがなければ成功です!
ただし、ポイントの上で列車が減速・停止する場合はポイント内部のメンテナンスもやってみてください。
内部基板の集電が悪くなるのも電圧降下の一因ですので。
電圧降下を大幅改善!
レイアウトの改修前は、メインフィーダーから離れた位置の電圧降下が顕著に出ていました。
とくに、駅前側のミニカーブ付近が最も電圧降下が酷かった覚えがあります。
そうなったら指押しでちょっと位置をずらしてやるくらいしか今までは対処できていませんでした。

それが補助フィーダーで劇的に改善!
車両や動力との相性も関係すると思いますが、少なくとも「変なところで止まったので指で押さないと」はだいぶ解消されました。
ブログの記事だと分かりづらいんですがね。

元から鉄コレの一般型車両にはそんなに影響がなく、他社製品もだいぶ改善したように思います。

おまけ効果として、ボード裏面で邪魔にならない配線ルートを考えるのも大きなポイント!
将来的に建物などへの電飾を加える場合、ボード裏はもっと多くの配線でごちゃごちゃします。
「配線の色を分ければ良い」だけで考えるのをやめず、線同士の絡まるリスクを減らした配線ルートを考案・整備できたら良いですね。
それもまたイージーメンテナンスの一要素になると思っています。

本稿の段階では、レールの電圧が安定させられれば十分!
さらなるグレードアップはジオラマ・レイアウトのある生活を楽しみながらゆっくり考えていきましょう。
さいごに
追加できそうな位置を決め、そのボードに穴を開けてコネクターに繋ぐ。
補助フィーダーの追加方法と、純正分岐コードなしで作るための改造例をご紹介してきました!

変なところで勝手に速度が落ちて止まるような電圧降下は、これでほぼ解消できると思います。
クドいですが全部のフィーダーの極性を統一させましょう!
レール踏面やポイント内部の基板が汚れていたらそもそも本領発揮できないので、日常的なお手入れもお忘れなくね。
自宅ミニレイアウトの改修例はもう少し続きます。
というか次が大本命!
本来線路に撒くバラストを外付けパネルにして取り付ける、私としては新しい試みを実践していきます。
今回はここまで!ありがとうございました!