Nゲージ鉄道模型の自宅ミニレイアウトを大規模メンテナンス、前回は、TOMIX線路と架線柱のベースパーツを全て剥がしてバラストのこびり付きや接着剤の跡を全て洗い落としました。
今回は、線路のジョイナーを交換し、TOMIX架線柱をベースパーツなしでレイアウトに設置できるように加工します。
最終的にはそれらの再設置まで進めます。

金属レールの側面は日常的なレールクリーニングでもあまり手を付けない部分だと思われますが、ジョイナー周辺も意外と汚れていきます。
レールの通電性を改善させるため、レール側面の通電接点を掃除し、新しいジョイナーに付け替えて線路に戻してあげましょう。
線路を敷き直すついでに、ミニカーブレールに自前でカントを付ける加工例もご紹介します!

前回の線路・架線柱台剥がしはこちらからご覧ください。
そこまで大規模じゃない日常的なレール踏面のお手入れはこちらへどうぞ。

※必ず自己責任で作業してください


ジョイナーで隠れてた内部も意外と汚れる

さて、それではジョイナー交換・・・の前にやることがあります。
ジョイナーを外してレール側面を掃除します。

TOMIXジョイナーの外し方を試してみましょう。
今回用意した交換用TOMIXジョイナーの中に、ステンレスの治具が付属しています。
これを使ってジョイナー交換をします。

したら、TOMIX線路の裏側を見てください。
ジョイナーが差し込まれている線路端の裏側に、丸い穴があけられています。

この丸い穴にジョイナー治具の先端を押し込むと、ジョイナーが斜めになります。
どうやら、ジョイナーの裏側に少しある出っ張りがプラスチック道床に引っかかる仕組みです。
斜めになったら引っ掛かりが取れた証拠。

この状態になったらジョイナーを引き抜いてください。
私はラジオペンチで引っこ抜きました。
慣れたらジョイナーを斜めにするのもラジオペンチでできます。

こんな感じで、撮影外も含めて全部の線路からジョイナーを抜き取りました。

続いて、レールクリーニング溶液を含ませた細い綿棒に持ち替えましょう。
各レール両端の内側・外側で計8箇所を拭き上げてください。
磨くのはレールの端っこだけで良いです。
ジョイント周りのレール側面にも思っていた以上に汚れや青錆が溜まっていました。

徹底的にやるなら、レールクリーナー綿棒で拭いた後に感熱紙のレシートでさらに磨くと効果的です。
レシートで磨いた後はもう一度レールクリーナー綿棒で水拭きしましょう。

一度線路を組んでレイアウトに戻すと、ジョイント周辺の清掃が難しくなります。
レール踏面は掃除できても、ジョイナーの中まで綿棒が入りません。
新品ならまだしも、使い込んでいる線路を今後も使い続けるなら、ジョイント周辺の掃除も数年に一度はやってあげてください。


TOMIXジョイナーの交換

ではいよいよジョイナーを差し替えていきましょう!
ジョイナーは1箱20個入(レール10本分)です。
本作の線路ではジョイナーが全54個要るので、3箱用意してあります。

交換方法はこう!
治具の長いほうの先端にジョイナーをセットしましょう。
裏に出っ張りがある側を線路に向けるようにしてください。

その状態で、プラスチック道床に突起がある側のレール断面にまっすぐ押し込む!

しっかり嵌まればジョイナーはささくれで引っかかって抜けません。
これで1箇所を交換完了です。
同じ方法で残りも頑張ってください。

ちなみに、ジョイナーは気持ち高めの位置で差すと良いです。
高さが合わないと意外と入っていかないみたいでした。

こんな感じで、古いジョイナーを外した後にその周囲の接点を掃除し、新しいジョイナーに付け替えます。
全部できたら、レイアウトボードに戻す準備が整います。

ただし、今回は各線路に合わせた外付けバラストのパネルを作るため、まだ線路が必要です。
本稿では線路の再固定を先にやっちゃいますが、固定前に別の作業がある場合はすぐに戻さないでください。


プラ板プラ棒でカーブのカントを自作

カーブレールにも特にやっておくべきことがあります。
カントを付けましょう!

7年前の当時、本作ではボード側にバルサシートを貼っていましたが、今回はやり方を変えます。
カントは線路の裏側に固定します。

そうはいってもカントの付け方はとっても簡単。
プラスチック道床の外周側の裏に、1.0mm幅に切ったプラ板を貼るだけ!
接着はゴム系接着剤で十分です。

本作では、0.3mm厚・0.5mm厚・1.0mm厚のプラ板(1.0mmは角プラ棒)を使いました。
カーブ侵入側から少しずつ傾斜を高くしています。

また、カント材は1本で全部やろうとしなくても、1本0.5~10.0mm程度に切り分けて飛ばし飛ばしで大丈夫。
最終的にはバラストでカントは隠れるので見た目を気にする必要はありません。
線路表現は線路本体だけでできてるわけじゃないですから。

本作では、R541カーブに0.5mm厚まで、R140ミニカーブに1.0mm厚までのプラ板・プラ棒を使いました。
完成するとこんな風になります。

この一手間を加えることで、遠心力に耐えてそうな列車をもっと実感的に見せることができます。
だんだん強く傾ける、そしてだんだん弱めて平坦に戻すのがポイントです。
カント材を道床に貼り付けることでメンテナンス性を向上させ、後日掲載する外付けバラストの邪魔しないようにも考えました。

また、傾きの強さも最大で1.0mm厚くらいでちょうど良いと思います。
傾けすぎると脱線のリスクも出てきます。


TOMIX架線柱の足を切り詰め加工

線路の準備ができたところで、架線柱の加工もあわせて行いましょう。
今回は、TOMIX架線柱を直接レイアウトボードに差せるようにします。

でも実は、TOMIX架線柱本体の足には突起がデフォルトで付いています。
それを差す位置に穴を開ければ、別に余計な加工を施す必要はありません。
下は7年前の写真ですが、元々付いていた突起が入る穴を開けて設置していました。

しかし、前出の外付けバラストを設置する際、元々の差し込み口がパネルで塞がってしまいます。
そのため、新しい突起と差し込み口を自力で作る必要がありました。

TOMIX架線柱の足の表面で、突起に当たる部分までをニッパーでバツっと落としてしまいます。
その後、足表面の突起もカッターとニッパーで落としました。

足の裏に、架線柱側の端から4mmの位置に印をつけて開口します。
ここでは1.0mm径の穴を開けました。

すると、1.0mm径の丸プラ棒が通るようになります。
足の裏側に通したプラ棒は、そこから3mmの位置で切り落としてください。
あまり差し込みが長すぎても着脱に苦労します。

表面に突き出たプラ棒もできれば切っておきましょう。
最後に、そのプラ棒を流し込み接着剤で固定すれば、ひとまず加工完了!
これで、線路沿いにバラストのパネルを敷いた状態でもTOMIX架線柱を置けるようになります。

ただし、プラ棒そのままでは色がバラバラです。
必須ではありませんが、設置前に塗装をおすすめします。


もう一度線路を釘留め

では、いよいよ線路をレイアウトに敷き直していきます!

再固定にあたっても、本作では釘固定を継続します。
線路を組んでいき、前から開けてある穴に釘を押し込んでください。
異なる長さの線路に替えて、釘留め位置が変わった場合は穴を開け直してください。

新たに釘留めの穴を開ける場合、釘より径の小さい下穴があると良いです。
金づちで釘を打つときは、レールの間に無理なく入る程度の木片を噛ませること。
金づちを直接打ち付けるとレールを傷める原因になります。

本作ではKATOの釘で線路を固定しており、釘は4.0mm厚のベニヤ板を貫通します。
このままでは危険なので、突き抜けた部分の周りをガードしてください。
今回は、10.0mm厚のカラーボードを切り分けて釘に刺しました。

次の釘までの距離が近い、または複雑な形になりにくいなら、カラーボードを長めに切り出しても良いです。
また、釘の保護材を木工用ボンドで補強すると勝手に脱落するのを防止できます。

ポイント線路のコードは先に通すこと。
穴の位置にもよりますが、後からコードを通そうにも入らない可能性が高いです。

また、線路1周のうち、以下のように小分けできそうな箇所は、道床の接続部分の先端を少しだけ切っておくと外しやすくなります。

  • ポイント線路と隣り合う部分
  • 直線(カーブ)区間の始まり・終わり・真ん中
  • それ以外にも区切りが良さそうなところ

TOMIXはKATOに比べて線路がガッチリ噛み合うため、遊びが利きにくいです。
ですので、次の大規模改修・部品交換のためにも線路を外しやすくする対策をしておくと良いと思います。

鉄道模型と長く付き合うためにはメンテナンスが大切。
それはレイアウト・ジオラマに対しても同じです。


架線柱ベースの設置とボード開口

架線柱のベースも元に戻しましょう。
前回マスキングテープで写し取った設置位置に、ゴム系接着剤で貼り直してください。

接着剤の量は少しで大丈夫です。
ベタ付けすると接着面からはみ出てしまい、そこにホコリが付きやすくなります。

津川洋行とジオコレの架線柱は柱本体とベースを分解できます。
架線柱本体には接着剤を付けません。
そうすればレール清掃時だけ取り外しでき、メンテナンスしやすい作りにできます。

下の写真では、ジオコレ架線柱ベースと並行に白い部品を仮置きしています。
これこそが外付けバラストのベースパーツです。
プラ板(1.0mm厚)を下敷きにし、スチレンボード(2.0mm厚)を貼り重ねて成型しています。

なお、バラストのパネル化にともない、ボード上に残ったバラストも全て撤去しています。
最終的にはこれを塗装し、バラストを接着する予定です。

加工したTOMIX架線柱は、取付位置に穴を開ける必要があります。
新しい差し込みに合わせ、穴も1.0mm径で開口しました。
バリが残るとうまく着脱できないのでしっかり落としてください。

これで、加工した架線柱もボードに戻せました。
今回私が新設した外付けバラストは、こんな感じで元々の差し込み位置を塞いでしまいます。
だから、足の切り詰め加工が必要だったのです。

線路と架線柱ベースを1周分施工し、列車を動かして脱線・干渉などのトラブルがなければ再設置完了です。
車両はトレーラー車の手押しで構いません。

これで、7年前以上のイージーメンテナンスを実現しながら走行性能を改善できそうです。
次回は線路の電圧をキープしやすくする補助フィーダーについて詳しく解説します。


さいごに

TOMIX線路のジョイナーを更新し、ミニカーブには自前のカントを設置。
架線柱とその土台も切り詰めて線路に戻しました。
解体中だと思われそうな雰囲気だったのが一気にモチベーションが上がりますね!

レール踏面をクリーニングする日常的なお手入れでも、ジョイントの内部まではさすがに手が届きません。
レイアウトを長く続けるためには、あえて一回線路を剥がし、掃除しにくい接点の汚れも全部見てやる必要があるでしょう。

情景製作のプロや目の肥えたファンからすれば、私のやってることなどたかが知れます。
でも、鉄道模型レイアウトと長く付き合うためにも、やっぱりメンテナンスしやすい設計を模索したいです。

その上で新しい試みはまだ続きます!
次回は補助フィーダーについて考えてみましょう。
本日はここまで。ありがとうございました!